尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科

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【特別講座レポート】サクソフォーン奏者 ファブリス・モレッティ氏による公開講座&ミニコンサート

2014年11月4日(火)、サクソフォーン奏者 ファブリス・モレッティ氏による公開講座を行いました。

モレッティ氏はリカルド・シャイー、シャルル・デュトワ、マレク・ヤノフスキー、ロリン・マゼール、小澤征爾等一流指揮者との経験を多数もつ国際的なプレイヤーで、現在はパリ市立ベルリオーズ音楽院の教授も務められています。

今回のマスタークラス・レッスンではディプロマ科の学生3名が受講。各自が演奏した楽曲に対して「音色やテクニックなど基礎的な技術ももちろん大切だけれど、ソルフェージュやアナリーゼなど、楽譜から読み取れるありとあらゆる情報を正確に読み取って演奏することも重要」ということなどを話して頂きました。

講座終了後は、そのままその場でミニコンサート。世界をまたにかける国際的プレイヤーの音をホールではなく間近に聴ける機会は大変貴重で、受講者はもちろん聴講者も真剣な眼差しで聴き入っていました。

 

受講者 曲目
豊嶋 優太
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 2年)
Concertino Da Camera / Jacques Ibert
(伴奏:林田千佳)
石川 弘樹
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 1年)
Sonata Mvt.I, II / Jeanine Rueff
野田 薫
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 2年)
Sonata / Jeanine Rueff

【特別講座レポート】鈴木孝佳(“TAD”鈴木)先生 吹奏楽特別講座

2014年5月13日、吹奏楽演習(担当:佐藤正人先生)の授業で”TAD”鈴木こと鈴木孝佳氏をお招きし、SHOBI ウインドシンフォニーを対象に合奏を指導していただきました。

イーストコーストの風景(N.ヘス)とラッシュモア(A.リード)を取り上げ、楽器ごとに音量が異なることを前提にしたダイナミクスの考え方や、機械的でなく”生きた”テンポ感の重要性など、理論と経験に基づいた演奏や合奏指導の方法を、時には料理や洋服など身近な体験に喩えて解りやすく教えてくださいました。

2時間半に及ぶ講座でしたが、演奏家を目指す学生はもちろん、指導者の道を志す学生にとっても有意義な時間でした。

鈴木孝佳 (Takayoshi “TAD” Suzuki) プロフィール

尚美高等音楽学院(現・尚美ミュージックカレッジ専門学校)及び東京藝術大学別科でトロンボーンを専攻し、伊藤清、ヘルマン・エンディヴァルト(ベルリン音楽院教授)の両氏に師事。指揮法を小林研一郎、汐澤安彦の両氏に学び、福岡工業大学附属高校(現・福工大附属城東高校)吹奏楽部を率いて全日本吹奏楽コンクールで活躍。退任後、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校客員教授となる。その後、ネバダ大学ラスベガス校大学院教授として2011年まで教鞭をとる。
日本人初の米国A.B.A.(アメリカン・バンドマスターズ・アソシエーション)正会員。ニューヨークのザ・ユナイテッド・ブラス、東京のタッド・ウインドシンフォニーの音楽監督・指揮をつとめ、国内外各レーベルから多数のCDをリリース。国内外から委ねられる数多くの初演を手掛けるなど、ウインド・ミュージックの世界でもっとも影響力のある指揮者の一人である。

【特別講座レポート】ユーフォニアム奏者 外囿 祥一郎先生による公開講座&ミニコンサート

2013年6月3日(月)、ユーフォニアム奏者 外囿 祥一郎先生による特別講座を実施しました。

世界的なユーフォニアム奏者として国内外のさまざまなフィールドで活躍する外囿先生は、尚美ディプロマコースを修了後、航空自衛隊中央音楽隊を経て、今年度より本学特別講師に就任されました。

今回のマスタークラス・レッスンは、コンセルヴァトアール ディプロマ科のユーフォニアム専攻生3名を対象に行われ、ユーフォニアムをはじめ金管楽器を専攻する学生、また学外からも大勢の方が聴講に訪れました。
奏法の基礎から楽曲のアナリーゼ、そしてそれらを演奏に活かす方法を中心に、技術的なことはもちろん、音楽に対してより論理的にアプローチすることで説得力のある演奏に繋げられるような内容で、受講した3人はいずれも確かなものを掴んでいました。

質疑応答では、聴講者からの「身体が小さいから肺活量が不安」という質問に、ご自身の海外での経験から、体格が小さくても演奏において不利なことはほとんどないといったこと、そして「”特別な練習”なんて無い!」という言葉とともに、上達には基本の積み重ねがなによりも大事だということを強調されていたのが印象的でした。

講座終了後は尚美バリオホールに場所を移し、ミニコンサートを開催。昨年リリースされた外囿先生のアルバム「Desert Rose」収録曲などを中心に、美しい音色、卓越した技巧をたっぷり楽しませてくださいました。

公開講座 (本館 コンベンションルーム)

受講者 曲目
伊藤 優晶
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 1年)
ソナタより 第2・3楽章
アントニー・ジラール
今村 耀
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 1年)
コンチェルティーノ
ロルフ・ヴィルヘルム
児玉 訓照
(コンセルヴァトアール ディプロマ科 2年)
ユーフォニアム協奏曲
アミルカレ・ポンキエッリ

ミニコンサート (バリオホール)

ユーフォニアム:外囿 祥一郎
ピアノ:三好 真亜沙

コンサート・ギャロップ (フィリップ・ウィルビー)
デザートローズ (加羽沢 美濃)
コンサート・ピース No.1 (ジョセフ・トゥーリン)
ハート・イン・ハート (アイヴァー・ボサンコ)
[アンコール] とっかあた (中橋愛生)

【特別講座レポート】伊藤 康英 アナリーゼ講座

2012年6月27日、コンセルヴァトアール ディプロマ科の「アナリーゼ特別講座」を実施しました。

作曲家の伊藤 康英先生を講師に迎え、作曲家ならではの視点から楽曲分析を展開していただき、演奏家として知っておかなくてはならない知識と、それを実際に演奏に活かす方法を習得するためのこの講座。
今回はバロック、ロマン派、近現代それぞれから3作品を取り上げ、受講生によるモデル演奏+レッスン、という形式で進められました。

楽曲分析の第一歩として、和声進行や終止形に着目することからはじまり、モティーフの由来や類似性を意識して演奏すること、テンポ設定など世間では慣例的に演奏されている部分についても一度楽譜本来の指定に立ち返ってみることの意義など、作曲者の工夫を「面白い」と感じ取り、それを演奏に反映させて表現することの重要性や面白さについて教えていただきました。
また、和声の進行を理解しやすくするために無伴奏の作品にピアノ伴奏をつけてみたり、モーツァルトのピアノソナタや「赤とんぼ」のような誰もが知っている曲を例に作品の構造の解説をしてみたりと、とても解りやすく親しみやすい講座でした。

次回は2012年10月17日(水)開催の予定です。

曲目 受講生
J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013より
I.アルマンド
島田 沙織 (Flute)
A.グラズノフ:サクソフォーン協奏曲 浅見 祐衣 (Alto Saxophone)
北爪 道夫:サイド・バイ・サイド 山田 祐将 (Percussion)

【特別講座レポート】ユーフォニアム奏者 外囿 祥一郎氏による公開講座&ミニリサイタル

2012年1月11日、世界的に活躍されているユーフォニアム奏者 外囿 祥一郎氏による「公開講座&ミニコンサート」を開催しました。

公開講座では管弦打楽器学科、音楽総合アカデミー学科およびディプロマ科でユーフォニアム&テューバを専攻している学生によるアンサンブル3組がレッスンを受けました。

音域や音色が近く、”色”の変化を出しにくい同属楽器アンサンブルで如何にして多彩な音楽を聴かせるか、ということをテーマとして、特にダイナミクスレンジの表現などに着目し、さらには奏法、アンサンブルの作り方など幅広い内容。
また楽器の特性上、大きなホールでは響きが残り音の輪郭が不鮮明になりやすいので、タンギングや音の処理を気をつけること、お互いのニュアンスを掴みやすくするために配置を工夫したりといったことから、メンバー間での演奏上の”決め事”を作っていくリハーサルの進め方などとても実践的な内容で、時にはアンサンブルに加わり、学生の代わりにそのパートを演奏しながら指導して頂きました。

ユーフォニアムやテューバのみならず、他の楽器の専攻生もたくさん聴講していたのが印象的でした。

講座終了後はバリオホールに場所を移し、外囿氏のミニコンサート。作曲家の伊藤 康英先生がピアノを担当し、自身の楽曲の簡単な解説なども交えながら、外囿氏の卓越したユーフォニアムはもちろん、その暖かい人柄をたっぷり楽しめるステージでした。

公開講座 (本館M804教室)

編成 曲目 / 作曲者
ユーフォニアム四重奏
(Euph.1 小島 嘉納、Euph.2 齋藤 萌、Euph.3 静 愛美、Euph.4 武内 凌)
「ユーフォニアム・パフェ」より / 伊藤 康英
ユーフォニアム・テューバ四重奏
(Euph.1 庄村 空、Euph.2 吉川 純平、Tuba1 黒岩 恵佑、Tuba2 福岡 哲也)
Cosmic Voyage / Michael Forbes
ユーフォニアム・テューバ四重奏
(Euph.1 庄村 空、Euph.2 鈴木 祐果、Tuba1 和久井 瞬、Tuba2 白山 佑輔)
Moondance / Jhon Stevens

ミニリサイタル (バリオホール)

ユーフォニアム:外囿 祥一郎、ピアノ:伊藤 康英

[プログラム]
ユーフォニアムとピアノのためのソナタ (伊藤 康英)
古典組曲 (伊藤 康英)
[アンコール]
おんぶら・まい・ふるさと (編曲:伊藤 康英)
ユーフォニアムとピアノのための幻想的変奏曲 (伊藤 康英)

外囿 祥一郎 (ほかぞの しょういちろう) – Euphonium

1969年鹿児島市生まれ。92年第9回日本管打楽器コンクールで第1位および大賞を受賞。94年東京コンセルヴァトアール尚美(現・尚美ミュージックカレッジ専門学校)ディプロマコース修了。97年英国テューバ・ユーフォニアム カンファレンスにおいて、日頃の演奏活動の功績が認められ「Euphonium player of the year」を受賞。同年9月にはフランス・フィリップジョーンズ・ブラスコンクール、ユーフォニアム部門において、1等賞を受賞。2000年2月 東京オペラシティ リサイタルシリーズ『B→C』に出演。これまでにNHK交響楽団、大阪市音楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団、札幌交響楽団、ジャパン・ヴィルトーゾ・オーケストラ、ストラスブール管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、東京交響楽団、東京佼成ウインドオーケストラ、などの演奏団体と共演を行なう。
また彼のために書かれた優れたユーフォニアムのオリジナル作品発表は、その可能性を追求し続ける姿勢であり、高く評価されている。ソロ・コンサートは国内外で開催されており、その他、ザ・テューバ・バンド、ブラス・ヘキサゴン、Mr.UFOなどアンサンブル・ユニットにも意欲的な取り組みをみせている。これまでに発表されたアルバムは18枚(内3枚は文化庁芸術祭ノミネート作品)、ほかゲスト・ソリストとしても多数のアルバムに参加している。ユーフォニアムを三浦 徹・露木 薫・スティーヴン ミードの各氏に師事。
現在、航空自衛隊航空中央音楽隊ソリスト、洗足学園音楽大学非常勤講師および相愛大学音楽学部特別講師。
http://www.hokazon.com