尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2012年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

V. 香り立つ刹那(長生 淳)

パート別ワンポイントアドバイス(ユーフォニアム編/講師・齋藤 充)

齋藤 充[冒頭]
冒頭 9小節目からの動きは単独なのでソロイスティックに演奏しましょう。アーティキュレーションの切れ目をきちんと出して、弱いながらもぼやけないように。

[A] 
アルトサックス等の動きとの絡みをチェックしましょう。パズルのように上手くはまるように。15小節目からは最低音を担当するので豊かな響きで。

[B] 
最初のインターバルで音が成長していくように。ディミヌエンドをしても音がやせないように気を付けましょう。18小節目のFのタンギングは低音にふさわしい柔らかいタンギングで。19小節目のBとFの間ではきちんと完全5度を意識しましょう。20小節目のGとAsのスラーはノイズが入らないように広いインターバルの練習が必要になります。このソロは細かい指示が多いのですが、それにばかりとらわれて小さなフレーズにならないように気を付けましょう。

[C] 
32分音符がつまってしまわないように気を付けてください。クレッシェンドで音が直線的にならないように。29小節目からのスタッカートはfなので豊かさを忘れずに。

[D] 
ホルンとユニゾンなのではっきりとした音で明確に演奏しましょう。ホルンに比べてユーフォニアムはぼやけて聞こえがちです。

[E] 
比較的低めの音が続くので、どうしても聞こえにくくなってしまいます。スタッカートでも音の豊かさを忘れないようにしましょう。豊かな幅広い音でスラーで練習するのもよいかと思います。

[F]
ダイナミックスの浮き沈みが激しいのですが、弱くなっても音のはっきりさを忘れないように。58小節目からのスタッカートは響きが止まってしまわないように。クレッシェンドの頂点にあるスタッカートと思ってください。

[G] 
ホルンやトロンボーン、チューバと動きを共にします。それぞれの場所で音色のイメージを変える必要があります。

[H]
他の楽器との受け渡しが鍵になります。他の楽器とスタッカートの音の長さと形を合わせてください。

[ I ] 
ここでもスタッカートが雑にならないように、きちんと響きのある短い音で。リズムや教師の面白さを表現するために、スラーの切れ目を強調する必要があります。決して符点が付いた音などで後押ししないように気を付けてください。

[J] 
低音群とトロンボーンパートを行き来しています。小節ごとにどのような音色で吹くか考えることが必要です。

【齋藤 充プロフィール】
1977年福島県生まれ。1999年国立音楽大学卒業。卒業時に矢田部賞を受賞。 1999年よりアメリカに留学、2001年ミシガン大学大学院修士課程修了。2001年よりノーステキサス大学大学院博士課程に在学し、現在博士論文作成中。
ユー フォニアムで1998年日本管打楽器コンクール、2003年フィリップ・ジョーンズ国際コンクール(フランス)、2004年レオナルド・ファルコーニ国際 コンクール(アメリカ)のすべてにおいて第1位受賞、トロンボーンでは2002年ニューヨークブラスカンファレンス金管五重奏コンクール第1位、2003 年国際トロンボーンフェスティバル四重奏コンクール(フィンランド)ファイナリスト等の受賞歴を持つ。国内外で多くのソロリサイタルを開催する他、読売新 人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会、NHK-FMリサイタル、東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→C、アメリカで行われたテューバ・ユーフォニア ムカンファレンス等に出演し、また東京交響楽団、ミシガン大学フィルハーモニーオーケストラ、ミュールーズ交響楽団、ノーステキサス大学金管バンド、各地 のアマチュアやスクールバンド等とコンチェルトを演奏している。ノーステキサス大学在学中には指導助手としてユーフォニアムと室内楽を教える。これまでに ユーフォニアムを三浦徹、渡部謙一、ブライアン・ボーマン博士、フリッツ・ケィンズィックの各氏に、トロンボーンをヴァーン・カーガライス、トニー・ベイ カー、デヴィッド・ジャクソンの各氏に師事。
2006年10月より日本に帰国してソロ活動の他、侍Brass、吹奏楽やオーケストラのエキストラ、室内楽演奏、管楽器と合奏の指導等で活動している。現在、尚美ミュージックカレッジ専門学校、国立音楽大学、国立音楽大学附属高等学校非常勤講師、KEI音楽学院講師。