夢を奏でる。人を育てる。尚美ミュージックカレッジ専門学校

ショパンコンクールレポート2 崎久保 侑里(ピアノ学科1年)

 研修があると知った時、私は正直ショパンには興味がほとんどありませんでした。でも、ヨーロッパは行ってみたいし、ショパン生誕200年の年のコンクールは1回しかない。
参加しようとすぐに決めました。
興味はないけれど、せっかく行くのだから出発の時までにはショパンのことを少しくらい勉強して行こうと思っていたのですが、結局何もしないままあっという間に10月に。でも、私の研修旅行の1番の目的はヨーロッパの空気を感じることだったので、気にせず出発。

 10月10日午前中にいざコンクール鑑賞。
会場は想像していたよりもこじんまりしていました。
この日は演奏者4人全員が女性で、日本人の方も1人いました。正直、休憩を挟んでも全部の演奏を聴くのはしんどかったです。途中で寝てしまって記憶がない部分も多々あります。
この日1番好きだった演奏者は2人目の人です。私は何がすごいとか細かいことは全くわかりませんが、この演奏者は聴いていてとても心地よかったです。
おもしろかったのは4人目の演奏者。中国の人だったのですが、私にはその演奏がショパンではなくどこまでも中国のノリで聴こえたのです。不思議でした。

 続く11日午後にも鑑賞。
この日は男性演奏者が多く、私の知らないファツィオリというピアノも登場しました。この日鑑賞し終った時には、ポロネーズ5番が好きになっていました。ショパンにもすごく興味を持っていました。(翌日のショパン博物館見学でそれはますます加速したのです)

 2日間聴いて、人はそれぞれなのだと改めて感じました。演奏する側も聴いている側も。一緒に鑑賞した友達と話していても、みんな感じることは違うし、演奏するほうもその人によって同じ曲でも全然違う。

 自分が1つの曲に取組む時、どの方向からどう音楽に向き合うか。それはきっとみんな違います。自分が何を考え、何を信じるか。私は時々練習をしていて色々考え過ぎなのかと思うこともあるのですが、今回研修に参加して、私は私のやり方で進んで行こうと再確認出来たので、それは私の中の大きな収穫です。

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