夢を奏でる。人を育てる。尚美ミュージックカレッジ専門学校

世界遺産の旅2 川村 音彩・深山 香莉(音楽総合アカデミー学科3年)

 ポーランド3日目、十月十一日に行ったのが世界遺産「Kopalnia Soli Wieliezka(ヴィエリチカ岩塩坑)」です。

 はるか二千万年前この場所は海でした。やがて海は陸にかこまれて湖になり、湖が蒸発したあとに蓄積した結晶が地下に沈んで大きな岩塩の層ができました。この「大いなる塩(ヴィエリチカ)」が町の名の由来となったみたいです。
さらにヴィエリチカには古い伝説があります。その昔、ポーランド王ボレスワフ5世との婚礼のためにやってきたハンガリーの王女キンガ姫が、道中の泉に強い願いをこめて指輪を投げたところ、岩塩を発見。そこがヴィエリチカだったとゆうわけなんです。塩の殺菌作用で浄化されたミネラル分を含む空気を吸うことは、ぜんそくやアレギーなどの呼吸器治療に効果があり、世界中からたくさんの人が療養に来るそうです。
コペルニクスやゲーテ、ショパンもこの場所を訪れました。

 そんなヴィエリチカはヨーロッパ最古の岩塩採掘坑であり、その歴史は十三世紀までさかのぼります。七百年以上にわたった岩塩採掘の結果、深さは三百二十七メートにも達し、総延長は約三百キロメートル二千以上もの部屋があるのです。
私たちが行った一般公開されている見学ルートは三・五キロメートルで、深さは百三十五メートルまで。木の階段をうんざりする程下って、着いたのかと思ったらまた歩いてさらに階段で下って‥‥説明が英語だから何言ってるかさっぱりわからないし結構な運動量でした。でもこのルートのなかでも二十以上の部屋や礼拝堂をめぐることができました。
ルート内の壁をなめてみたら、しょっぱかったので本当に塩だと実感しました。

 一番の見所は、深さ約百メートルのところにある聖キンガ礼拝堂。階段、床、祭壇、壁のレリーフなどがまばゆいクリスタル芸術のように見えますが、その正体はすべて「塩の彫刻」です。シャンデリアまでも塩。とってもキレイでした。さらに驚くのは、これらの彫刻は専門家の作品ではなく、仕事の合間の手遊びとして、あるいは作業の安全を祈ってヴィエリチカの鉱夫たちが手がけたものであったことです。

 その他にも、うっとりするようなムードのある地底湖、採掘作業の跡では、岩塩鉱内の数百年にわたる作業の様子が再現されていて、かつての鉱夫たちの姿をしのぶことができます。
最後はちっちゃいリフトに詰め込められて地上までピューン♪
長い道のりだったけど、ここはミハウ先生おすすめの場所だったので行けてよかったです。

 ヴィエリチカ以外にもたくさんの世界遺産を見ることができたし、とっても楽しいヨーロッパ研修でした(^0^)/

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