2005.01.01

ジャズ・ポピュラー学科

【東京ファットキャンプ2015講師紹介】 Gordon Goodwin / ゴードン・グッドウィン

Gordon Goodwin ゴードン・グッドウィン (バンドリーダー、作編曲、ピアノ)
 
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 ハリウッドで成功した作編曲者としてゴードン・グッドウィンの作品は印象的なものだ。2006年グラミー器楽編曲部門を受賞したピクサー映画ミスター・インクレディブルの音楽「Incredits」をはじめ、エミー賞3回、グラミー賞ノミネートは13回を数える。 さらに「18」という印象的な数字が付け加えられる。Gordon Goodwin’s Big Phat Band のアーティストの数だ。同バンドは地球上でもっともエキサイティングなジャズの大規模楽団のひとつである。 ロサンゼルス最高のプレイヤーたちを集め、Big Phat Band はビッグバンドの伝統を新千年紀へと連れ出した。その曲調は現代的であり、きわめて個性的なサウンドだ。グッドウィン独特の機知に富み、複雑に入り組み、激しくスウィングする作品群は、スウィング、ラテン、ブルーズ、クラシック、ロックなど多種多様なスタイルに満ちている。幼少期からジャズ、ポップ、ロック、そしてファンクの巨人たちの音楽がグッドウィンを育ててきた。
 
 Count Basie、Duke Ellington、Buddy Rich、Thad Jones & Mel Lewis、Earth Wind & Fire、そして Tower of Power などから多くの影響を受けてきた。そしてグッドウィンの音楽もまたライブで体験したとき、それらのバンドと同様に大きな驚きを与えてくれる。グッドウィンの才能は、ジャズの優れたところを他の音楽スタイルと組み合わせ、ジャンルの枠を超えたファンにアピールする曲を書けることだ。それゆえにビバップ好きもヘビメタファンも Gordon Goodwin’s Big Phat Band にハマってしまうのだ。
 
 Big Phat Bandは2000年に設立され、デビューアルバム「Swingin’ For The Fences」を発表。ゲストは Arturo Sandoval と Eddie Daniels だった。この作品は2つのグラミー賞ノミネートを獲得している。セカンドアルバムの「XXL」は2003年にリリース。最優秀大型ジャズアンサンブルアルバム部門、最優秀器楽作曲部門(Hunting Wabbitsで)、最優秀器楽声楽編曲部門(Comes Love - Brian McKnight and Take 6- で)の3つのグラミー賞ノミネートを獲得している。同時にサラウンド音響賞も獲得。ゲストとして Johnny Mathis と Michael Brecker を迎えている。Big Phat Band のサードアルバム「The Phat Pack」では、Dianne Reeves、David Sanborn、Eddie Daniels、Take 6 などのスターをゲストに迎え、グラミー賞ノミネートを獲得。31週間にわたってビルボードのジャズチャートにランクインした。2008年に発表された Big Phat Band のフォースアルバム「Act Your Age」はビッグバンドのレコード史上に残るビッグヒットとなった。Lee Ritenour をプロデューサーに迎え、Patti Austin、Chick Corea、Dave Grusin、そしてLee Ritenour 本人という錚々たるゲスト陣が加わった。さらに故 Art Tatum の驚愕的なピアノソロを加えている。本アルバムはグラミー賞3部門にノミネートされている。
 
 キーボード奏者であり木管奏者でもあるグッドウィンは、音楽産業においてその作編曲と演奏技量において最高の評価を得ている。彼が一緒に仕事をしてきたアーティストの一部として、Ray Charles、Christina Aguilera、 Johnny Mathis、Toni Braxton、John Williams、Natalie Cole、David Foster、Sarah Vaughan、Mel Torme、Brian McKnight、そして Quincy Jones などをあげることができる。またグッドウィンは、アトランタ、ダラス、ユタ、シアトル、トロント、ロンドンなどで交響楽団の指揮も行なっている。
 
 グッドウィンの映画音楽は、以下の作品で聴くことができる。「魔法使いの弟子」「Escape to Witch Mountain」「ゲットスマート」「グローリー・ロード」「ナショナル・トレジャー」「ミスター・インクレディブル」「タイタンズを忘れない」「ハルマゲドン」「マジェスティック」「コン・エアー」「60セカンズ」「エネミー・オブ・アメリカ」 「スタートレック・ネメシス」「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」など。
 
 Gordon Goodwin’s Big Phat Band は2011年からコンコードグループに加わり「That’s How We Roll」をリリース。グッドウィンのオリジナル曲に加えて George Gershwin の「Rhapsody in Blue」を収録。ゲストとして Gerald Albright、Dave Koz、Marcus Miller そしてTake 6 を迎えている。本作でグッドウィンはグラミー最優秀器楽編曲賞を受賞。2013年には「On Green Dolphin Street」でもグラミー最優秀器楽編曲賞を受賞している。
  

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