科目名 | 作編曲実習Ⅲ |
---|---|
担当講師名 | 徳備 康純 |
学科 | 音楽総合アカデミー学科 |
コース | アレンジ・作曲コース |
専攻/楽器/グレード等 | |
年次 | 2年次 |
学期 | 春学期 |
授業の形態 | 実習 |
担当科目に関連する実務経歴
ヤマハ音楽振興会での20年あまりに及ぶ音楽スタッフ手としての勤務の後、作曲家として海外を含めて30年以上にわたって作品を発表し、全音をはじめとする出版社からも作品を発表している。
授業内容
木管五重奏作品を分析し、簡単な作・編曲の練習を繰り返す中から、室内楽の作曲を行います。これにより、アンサンブルの書法を習得し、作った作品の音出しで指揮をするなどして、作曲家としての仕事のあらましを学びます。
到達目標(この授業で何ができるようになるのか)
木管五重奏の作曲を通じて、楽器法とアンサンブルの書法を理解し、自ら主導して音出しをし、必要ならば指揮をして録音をすることで、作曲の仕事での手順の理解と、実際の仕事での流れを理解する。
授業計画
第1回 | 木管五重奏の各楽器の紹介 : フルートとオーボエ、クラリネット、ホルン、バスーンの音域・機能・特徴について説明します。 |
---|---|
第2回 | 移調楽器について : 楽器法の続きを行い、クラリネット、ホルンなどの移調楽器の移調方法について実習をします。 |
第3回 | ボザの木管五重奏のための「スケルツォ」のスコアを分析し、アンサンブルの書法、楽器の受け渡しを学びます。 |
第4回 | ミヨーの木管五重奏のための「ルネ王の暖炉」のスコアを分析し、 楽器の重ね方を学びます。 |
第5回 | イベールの木管五重奏のための「3つの小品」のスコアを分析し、木管五重奏における伴奏の書法を学びます。 |
第6回 | フランセの木管五重奏曲第1番の分析 : 平易な響きの中で、フラッターなどの技法を使った作品の分析を行います。 |
第7回 | リゲティの木管五重奏の分析 : 特殊奏法など木管五重奏の可能性について学びます。 |
中間試験評価方法・評価基準 | |
オリジナルの木管五重奏を前提としたコンデンススコアとなっているか、また和声の流れ、構成などに無理がないかなどを総合的に評価します。試験80%、出席点20%。 | |
第8回 | 和声的な作品の編曲 : ロシア民謡などを題材に、大譜表から木管五重奏に編曲する実習を行います。 |
第9回 | トゥッティとソロ、響きについて : ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第6番を素材として、トゥッティとソロの対比について学びます。 |
第10回 | メロディー+伴奏の単純な編曲 1: マーチの大譜表を木管五重奏に編曲する実習を行います。 |
第11回 | メロディー+伴奏の単純な編曲 2 : ワルツの大譜表を木管五重奏に編曲する実習を行います。 |
第12回 | Cメロからの編曲実習 1: よく知られた(よく編曲される)民謡を題材に、声部の受け渡しを使ったコンデンス制作し、木管五重奏への編曲を試作します。 |
第13回 | Cメロからの編曲実習 2 : シュトラウスのワルツを題材に、コンデンスを制作し、 木管五重奏への編曲を試作します。また、音出しに向けバート譜の説明をします。 |
第14回 | Cメロからの編曲実習 3 : シュトラウスのポルカを題材に、コンデンスを制作し、 木管五重奏への編曲を試作します。また、音出しに向けバート譜の説明をします。 |
第15回 | 生楽器による音だし・録音 : 自ら作曲し、編曲した木管五重奏のための作品(1分以上の演奏会用小曲)のスコア、バート譜を制作。 |
期末試験評価方法・評価基準 | |
オリジナルの木管五重奏作品のスコアを提出し、その作品を音出しする。 楽器法を理解し、正しいスコアを書けているか、そして音楽としてまとまりのある音楽がその編成で実現できているかを総合的に判断し、評価する。試験80%、出席点20%。 |