科目名 | 作編曲実習Ⅳ |
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担当講師名 | 徳備 康純 |
学科 | 音楽総合アカデミー学科 |
コース | アレンジ・作曲コース |
専攻/楽器/グレード等 | |
年次 | 2年次 |
学期 | 秋学期 |
授業の形態 | 実習 |
担当科目に関連する実務経歴
ヤマハ音楽振興会での20年あまりに及ぶ音楽スタッフ手としての勤務の後、作曲家として海外を含めて30年以上にわたって作品を発表し、全音をはじめとする出版社からも作品を発表している。
授業内容
弦楽による室内楽作品の分析、そして編曲・作曲などを中心に行いながら、オーケストラの基本である弦楽四重奏をベースとしてそれを拡大していく方法を学び、オーケストラ編曲法の基礎を学び、最終的に弦楽四重奏作品を作曲し、それを自ら主導して試演します。
到達目標(この授業で何ができるようになるのか)
オーケストラの中で中核となる、弦楽セクションの書法を理解し、弦楽四重奏の小品を作曲し、自ら主導してその音出しをし、録音をします。
授業計画
第1回 | 弦楽器の基本的な説明: 楽器の性能・機能、 編成の特徴について基本的な理論をまず理解します。 |
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第2回 | ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番の第1楽章冒頭を分析とし、ユニゾンによるTuttiを試作します。 |
第3回 | ベートーヴェン_弦楽四重奏曲第4番の第1楽章を分析し刻みによる弦楽特有の伴奏法を学びます。 |
第4回 | メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第6番を分析しトレモロの扱い方について学びます。 |
第5回 | ピツィカートを使っての編曲例を分析し、ピツィカートによる編曲を試作します。 |
第6回 | 自然ハーモニクスと人工ハーモニクスについて学び、ハーモニクスを使った編曲を試作します。 |
第7回 | ラヴェルの弦楽四重奏曲の分析し、トレモロ、分散和音などの弦楽器特有の書法を学びます。 |
中間試験評価方法・評価基準 | |
弦楽四重奏を前提としたコンデンススコアとなっているか、また和声の流れ、構成などに無理がないかなどを総合的に評価します。試験80%、出席点20%。 | |
第8回 | コントラバスと弦楽セクションについて学びます。 |
第9回 | ストラヴィンスキーの弦楽四重奏曲を原曲とする管弦楽のための3つの小品を分析し、四重奏からの拡大方法について学びます。 |
第10回 | ドビュッシーの弦楽四重奏曲の分析し、その曲からコンデンスを書き出して、書法を詳しく学び、それを応用して試作します。 |
第11回 | イベールのサクソフォン協奏曲のスコアを分析し、 各楽器が一人での室内楽編成での配置を学びます。 |
第12回 | ブリテンのシンフォニエッタのスコアを分析し、分厚く音を重ねず、それぞれの楽器の響きを生かした配置を学びます。 |
第13回 | 弦楽四重奏からその拡大編成のスコアへの編曲実習で、まずコンデンスを書き、弦楽四重奏に編曲します。 |
第14回 | 前の時間からひき続き、弦楽四重奏からのアンサンブルへの編曲を行います。 |
第15回 | 自ら作曲し、編曲した弦楽四重奏のための作品(1分以上の演奏会用小曲)のスコア、バート譜を制作。 |
期末試験評価方法・評価基準 | |
大編成の室内楽作品のスコアを提出し、その音出しをする。 楽器法を理解し、正しいスコアを書けているか、そして音楽としてまとまりのある音楽がその編成で実現できているかを総合的に評価します。試験80%、出席点20%。 |