科目名 | 作編曲技法Ⅱ |
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担当講師名 | 徳備 康純 |
学科 | 音楽総合アカデミー学科 |
コース | ピアノコース |
専攻/楽器/グレード等 | |
年次 | 3年次 |
学期 | 秋学期 |
授業の形態 | 演習 |
担当科目に関連する実務経歴
講師は作曲家として海外を含めて活動を30年以上にわたって行い、全音などから作品を出版するなど行う等の実務経験を持つ。
授業内容
弦楽四重奏の各楽器の性能、特色を理解し、有名曲などを分析しながら、楽器の特性を生かした書法について学び、さらに弦楽四重奏などのアンサンブルの書法にまで理解を深める。
到達目標(この授業で何ができるようになるのか)
作編曲試演実習の授業と連動しつつ、弦楽三重奏、もしくは四重奏とそれぞれの専攻楽器とのアンサンブル作品を制作し、そのスコアを提出する。
授業計画
第1回 | ヴァイオリンについて、Violinの調弦、弓の扱い方、特色などを説明し、ゴセックのガヴォットを分析して弦の書き方を学ぶ |
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第2回 | ベートーヴェンのスプリング・ソナタの第1楽章の分析、ベートーヴェンのスプリング・ソナタの第1楽章の分析を通じて、ヴァイオリンの伴奏など、役割の交換や分担のあり方を学ぶ |
第3回 | ダブルストップの可能性、バッハの無伴奏パルティータからシャコンヌを分析し、ダブルストップの様々な可能性を学ぶ |
第4回 | サラサーテのツィゴイネルワイゼンの分析、ヴィルトゥーソ作品におけるヴァイオリンの可能性を学ぶ |
第5回 | ヴィオラ、チェロについて、Viola、Violoncelloの調弦、特色などを説明し、グラズノフのエレジー(Op.44) |
第6回 | フォーレのパピヨン/ポッパーの妖精の踊りの分析、フォーレのパピヨン/ポッパーの妖精の踊りの分析により、チェロの楽器の特色などを研究する |
第7回 | サン=サーンスの「白鳥」フォーレの「夢の後に」などの分析、チェロの大きな歌い回しと、伴奏の関係を考察する |
中間試験評価方法・評価基準 | |
試作した楽譜を提出し、アンサンブルの書法を理解しているか、正しい和音が付けられているか、複合形式を理解しているかなどを総合的に評価する。 | |
第8回 | 弦楽器の基本的な説明、楽器の性能・機能、 編成の特徴について基本的な理論をまず理解します。 |
第9回 | ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」の分析、ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」の第2楽章を分析し、簡単なメロディーと伴奏の編曲をします。 |
第10回 | モーツァルトの弦楽四重奏曲「狩り」の分析、モーツァルトの弦楽四重奏曲「狩り」の第1楽章を分析し、ハーモナイズされた作品のコンデンスからの編曲を試作してみます。 |
第11回 | モーツァルトの弦楽四重奏曲「不協和音」の分析、モーツァルトの弦楽四重奏曲「不協和音」の第1楽章冒頭を分析し、和声的な作品の弦楽との相性の良さを学びます。 |
第12回 | ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番の分析、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番の第1楽章冒頭を分析とし、効果的なトゥッティの書き方について学び、試作します。 |
第13回 | ドビュッシーの弦楽四重奏曲の分析、ドビュッシーの弦楽四重奏曲の分析し、その曲からコンデンスを書き出して、書法を詳しく学び、それを応用して試作します。 |
第14回 | ラヴェルの弦楽四重奏曲の分析、ラヴェルの弦楽四重奏曲の分析し、トレモロ、分散和音などの弦楽器特有の書法を学びます。 |
第15回 | 制作した作品のスコアを提出する。 |
期末試験評価方法・評価基準 | |
効果的なアンサンブル作品となっているかなどに留意し、作品の完成度を楽器法、和声、構成などを、総合的にみて評価する。試験80%、出席点20%。 |