科目名 | 作編曲技法Ⅲ |
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担当講師名 | 徳備 康純 |
学科 | 音楽総合アカデミー学科 |
コース | ピアノコース |
専攻/楽器/グレード等 | |
年次 | 4年次 |
学期 | 春学期 |
授業の形態 | 演習 |
担当科目に関連する実務経歴
講師は作曲家として海外を含めて活動を30年以上にわたって行い、全音などから作品を出版するなど行う等の実務経験を持つ。
授業内容
作編曲試演実習の授業と連動して、近現代の技法から今日でも使えるモード技法などを学び、その様式によって作品を制作する
到達目標(この授業で何ができるようになるのか)
学んだ様々な様式・技法を用いてコンデンススコアを制作し、木管を中心とした五重奏以上の室内楽作品に編曲。そのスコアを提出する。
授業計画
第1回 | 教会旋法について、古典モードの基本的説明 |
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第2回 | ドビュッシーの夜想曲の分析、ドビュッシーの夜想曲より「祭り」(各種モードの使用について) |
第3回 | ドビュッシーの「沈める寺」の分析、ドビュッシーの「沈める寺」の分析(各種モードの使用について) |
第4回 | オネゲルのミクソリディア、オネゲルの「夏の牧歌」を分析し、オスティナート上の旋法の作法を分析します。 |
第5回 | 芥川也寸志のオスティナート技法、芥川也寸志の交響管弦楽のための二章の分析。オスティナート作法の可能性について |
第6回 | 4度構成の和音、ストラヴィンスキーの小管弦楽のための組曲を分析し、4度構成のハーモナイズの方法を学びます。 |
第7回 | バルトークの音楽について、バルトークのミクロコスモスの分析、4度構成のハーモナイズについて学びます |
中間試験評価方法・評価基準 | |
旋法などの技法を積極的に用いてコンデンス・スコアを制作し、提出する。試験80%、出席点20%。 | |
第8回 | 近代旋法について、近代のモード、ペンタトニック、ヘキサトニックについて基本的な説明 |
第9回 | イベールの「寄港地」の分析、イベールの「寄港地」第2楽章を中心に分析し、その使用方法を理解する。 |
第10回 | 多調性音楽について、ミヨーの小交響曲第1番「春」の分析を行い、多調性音楽の最も最初の姿を学び、その基本を理解します。 |
第11回 | 多調性の作品の試作、ホルストの三重奏曲の分析をを行い、多調性音楽の多様性について理解を深めます。 |
第12回 | 近衛秀麿の「越天楽」の分析、雅楽のオーケストレーションを近衛秀麿が様々に工夫をして行った、昭和初期の日本的なるものの表現の可能性を学びます |
第13回 | 深井史郎の「パロディ的な4章」「日本の笛」の分析、深井史郎の作品を通じて昭和初期のモダニズムのもたらしたものを理解します。 |
第14回 | 日本音階で書いてみよう、日本の音階を使って旋法による小品を書いてみよう |
第15回 | 制作した作品のスコアを提出する。 |
期末試験評価方法・評価基準 | |
作編曲試演実習の授業と連動しつつ、第1クォーターで制作したコンデンス・スコアをもとに、木管を中心とした五重奏以上の室内楽作品へ編曲し、そのスコアを提出する。試験80%、出席点20%。 |