2023年度シラバス

尚美ミュージックカレッジ専門学校

科目名バロック音楽ゼミⅣ
担当講師名大木 和音
学科音楽総合アカデミー学科
コースピアノコース
専攻楽器グレード等
年次4年次
学期秋学期
授業の形態演習

担当科目に関連する実務経歴

チェンバロ奏者として各地でのリサイタル、アンサンブル、無観客ライブ配信など数多く出演しています。またピアニストの方々に、ピアノでバロック作品を弾くバロックレッスンも行っております。これまでに計7作のソロアルバムをリリースしています。

授業内容

第3クオーターでは、フランスの作品を演奏します。ヴェルサイユ宮殿が華やかな時代、クラヴサン(仏:チェンバロ)作品も、美しい曲が沢山作られました。F.クープランや、ラモーなどの作品から演奏していただきます。第4クオーターは、各自が希望したバロック時代の作品(2ページ程度)、特に希望のない学生にはこちらから指定し、演奏してもらいます。またレッスンの合間には、DVDや写真、絵画なども鑑賞します。

到達目標(この授業で何ができるようになるのか)

バロック時代の作品を、当時の花形楽器であったチェンバロで演奏体験することによって、自分の専攻楽器でバッハなどを演奏するときのイメージの助けとなると思います。装飾音も、気難しい記号ではなく、自然に美しく奏でられるようにします。

授業計画

第1回フランスのバロック時代について/ヴェルサイユ宮殿をはじめとする、フランスのバロック時代について映像、写真、絵画等の鑑賞。今クオーター試験課題曲数曲を渡し、次週までに曲選びと譜読みを開始してもらいます。
第2回練習とレッスン/F.クープランやラモーについて/それぞれの作曲家の装飾音表を探り、演奏法についても考えます。レッスンでは、譜読みの確認をします。
第3回練習とレッスン/曲の構成、アーティキュレーションのつけ方などをみていきます。装飾音も音楽と溶け込んで美しく入れられるようにしていきます。
第4回練習とレッスン/フランス作品ならではの薫るような音色を目標とします。美しい音のイメージを持ちましょう。
第5回練習とレッスン/曲の雰囲気を考え、音楽が自然に流れるようにしていきます。
第6回練習とレッスン/曲の仕上げに向かいます。自分の音を聴きながら、楽しんで演奏できるようにします。
第7回クオーター末試験/各自選んだ曲を演奏してもらいます。
中間試験評価方法・評価基準
選んだ曲を全員の前で演奏してもらいます。音楽を理解して、音を楽しみながら演奏できているか、音楽は自然に流れているか、チェンバロはしっかり鳴っているか、フランス作品独自の装飾音は美しく入っているか…など聴かせていただきます。出席率:10% 平常点15%
試験75%
第8回試験曲の提示と確認/各自演奏したい曲を持参し提示してもらい、確認します。希望する曲のない学生には、こちらから数曲をお渡しします。
第9回練習とレッスン/各自の選んだ曲も、全員に楽譜を配り、共に学ぶとともに、レパートリーを広げます。自分の曲の練習開始。
第10回練習とレッスン/アーティキュレーションや、指使いについても、丁寧に考察します。正しいリズム、音間違えもないか、丁寧に確認します。
第11回練習と練習とレッスン/装飾音は、音楽を彩るように入っているか。レジストレーションも、具体的に決めていきます。
第12回練習とレッスン/曲のキャラクターや雰囲気を考えながら演奏します。テンポ感や、リズムなどにも注意を払います。
第13回練習とレッスン/音楽と呼吸が一体となるように意識していきます。楽器の音も鳴らせるように、耳を使って探ります。
第14回練習とレッスン/試験に向けて最終確認。完成を目指していきます。
第15回秋学期末試験/各自の選んだ作品を、一人一人演奏してもらいます。ミニ・コンサートだと思って演奏してください。
期末試験評価方法・評価基準
曲の性格をつかんで演奏できているか?リズム・テンポは安定しているか?装飾音は音楽の一部となって自然に溶け込ませられているか?自分の出す音を聴きながら楽しんで演奏できているか?…など聴かせていただきます。 出席率:10% 平常点:15% 試験:75%