2023年度シラバス

尚美ミュージックカレッジ専門学校

科目名外部グレード講座(演奏)Ⅰ
担当講師名土屋 淑子
学科音楽総合アカデミー学科
コースピアノコース
専攻楽器グレード等ピアノ
年次1年次
学期春学期
授業の形態演習

担当科目に関連する実務経歴

ヤマハ本部財団センターにてシステム講師として勤務(演奏・指導グレード3級)、3歳児〜Jr.専門コース、シニアゼミまで幅広く指導、学習者グレード試験官。退職のち、個人で音楽教室開設。門下生よりヤマハシステム講師認定試験、グレード5〜3級への合格実績多数。指導歴30年以上。

授業内容

音楽版の「英検」「漢検」とも例えられる一番ポピュラーな資格が「ヤマハグレード」
といえます。演奏グレードの試験科目は①楽曲演奏 ②初見 ③即興演奏(a)=変奏即興、(b)=モチーフ即興があります。①は個人レッスンの先生と相談の上個々に準備する必要がありますが、授業では主に②、③の力を丁寧に身につけていきます。

到達目標(この授業で何ができるようになるのか)

初見力は日々の積み重ねが大切です。また初見力がないと、即興課題にも影響します。
授業では「初見」のコツをつかめるように楽しく力をつけていきます。また即興では、まず正しい伴奏付けができるかどうか・カデンツが正しく掴めるか等の基礎的なところから固めて、主に(a)即興(変奏即興)の力をつけていきます。春学期の課題は長調を中心とします。

授業計画

第1回【ガイダンス〜ヤマハグレードとは】即興はいわゆるジャズの即興演奏とは全く違い、グレード独自の即興と言っていいでしょう。正しい伴奏づけができるかどうか、パターンやフォルムを覚えていくことが大事です。
第2回【(a)即興とは〜そのスタイルを学ぶ】(a)即興とは、いわゆる「変奏即興」です。もとのメロディーに正しく和音づけをしたのち、メロディーも伴奏形も、少し変えていきます。
第3回【カデンツとは〜カデンツのベースラインとパターン】グレードでは音楽の基礎力を見ます。メロディーに合っていれば和音はなんでもいい、というわけには行きません。的確に主要三和音/カデンツを覚えます。
第4回【小テスト】授業内では毎回必ず、初見課題も取り組みます。小テストでは初見と、即興のためにまずはカデンツのパターンを、いろんな調で弾けるように確認します。
第5回【(a)即興の伴奏づけ①】16小節のC-durのメロディーに対して、まずは主要三和音を使って正しい伴奏づけができるかどうか、最後の13〜16小節にカデンツが使えるかどうかを学びます。
第6回【(a)即興の伴奏づけ②】C-durの伴奏づけができたら、♯、♭×1個ずつの長調まで、しっかりと主要三和音、カデンツを抑えられるようにします。
第7回【クオーター末試験】今までのまとめ、初見
中間試験評価方法・評価基準
出席率、平常点(授業に臨む態度)を重視します。テスト点数40%、出席率20%、平常点20%、その他20%
第8回【(a)即興の伴奏づけ③】♯、♭×2個ずつの長調まで、しっかりと主要三和音、カデンツを抑えられるようにします。
第9回【変奏のパターン〜左手①】和音で伴奏づけができるようになったら、左手を少し変奏してみます。ここではアルペジオのいろいろなパターンを使えるようにします。
第10回【変奏のパターン〜左手②】和音で伴奏づけができるようになったら、左手を少し変奏してみます。ここではいろいろなリズムパターンを使えるようにします。
第11回【小テスト】初見課題の他に、♯、♭×2つまでの長調の16小節課題に、正しい伴奏づけ及び左手の変奏ができたかどうか確認します。
第12回【変奏のパターン〜右手①】非和声音を足す→経過音、刺繍音、倚音を使ってメロディー変奏してみます。
第13回【変奏のパターン〜右手②】分散和音→アルペジオや、同音連打も応用します。
第14回【変奏のパターン〜右手③】リズムを変える→①や②の要素を組み合わせ、メロディックな動き、リズミックな動きと2種類を考えてみます。
第15回【学期末試験】今までのまとめ、初見
期末試験評価方法・評価基準
出席率、平常点(授業に臨む態度)を重視します。テスト点数40%、出席率20%、平常点20%、その他20%