2024年度シラバス

尚美ミュージックカレッジ専門学校

科目名楽式研究Ⅰ
担当講師名芳賀 傑
学科音楽総合アカデミー学科
コースアレンジ・作曲コース
専攻楽器グレード等
年次2年次
学期春学期
授業の形態演習

担当科目に関連する実務経歴

講師は管弦楽曲や吹奏楽曲、室内楽曲など国内外問わず多数の委嘱を受け、プロの作編曲家として作品提供をしている実績を持ちます。

授業内容

楽曲分析を通じて音楽史上の様々な作曲家による語法や主題の取り扱い方を考察していきます。

到達目標(この授業で何ができるようになるのか)

楽曲分析(主題・形式・和声・音楽語法)などを自分の観点の軸を1つ持ち、自分自身の言葉によって論述できることを目指します。

授業計画

第1回テーマ・主題①:主題労作についてベートーヴェンの作品分析を通じて考察します。
第2回テーマ・主題②:「変奏」について歴史上の様々な曲を通じて考察します。
第3回テーマ・主題③:固定楽想についてベルリオーズの楽曲分析を通じて考察します。
第4回テーマ・主題④:循環形式についてフランク「ヴァイオリンソナタ」の分析を通じて考察します。
第5回テーマ・主題⑤:主題の同時提示についてモーツァルト「ジュピター」などの分析を通じて考察します。
第6回テーマ・主題⑥:「ハイドンの名によるメヌエット」「ハイドンへの讃歌」「ハイドンの名による悲歌的前奏曲」の分析を通じて、同主題によるそれぞれの作曲家の工夫を考察します。
第7回中間試験:楽曲分析の試験を行ないます。
中間試験評価方法・評価基準
楽曲分析を通じて形式や主題についての理解度を判断し評価します。試験60%、平常点20%、出席20%
第8回ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲を分析を通じて調性の拡大を考察します。
第9回ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」の分析を通じて印象主義の芸術について考察します。
第10回ドビュッシー「前奏曲集1巻」より数曲分析を通じて20世紀の音楽語法への架け橋について考察します。
第11回ドビュッシー「海」の分析を通じてパリ万博が与えたジャポニスム・オリエンタリズムの影響を考察します。
第12回ラヴェル「夜のガスパール」の分析を通じて付加6度・変位された5度による調性の陰影について考察します。
第13回ラヴェル「優雅で感傷的なワルツ」の分析を通じて半ずれ調の用法とテンションコードについて考察します。
第14回ラヴェル・ドビュッシーなどの作品の分析から並行和音・教会旋法と中世の音楽についての関係性を考察します。
第15回学期末試験:楽曲分析の試験を行ないます。
期末試験評価方法・評価基準
楽曲分析の試験を行い20世紀の音楽語法について理解し、自身の言葉によって論述出来るかを判断し評価すします。試験60%、平常点20%、出席20%