2024年度シラバス

尚美ミュージックカレッジ専門学校

科目名楽式研究Ⅱ
担当講師名芳賀 傑
学科音楽総合アカデミー学科
コースアレンジ・作曲コース
専攻楽器グレード等
年次2年次
学期秋学期
授業の形態演習

担当科目に関連する実務経歴

講師は管弦楽曲や吹奏楽曲、室内楽曲など国内外問わず多数の委嘱を受け、プロの作編曲家として作品提供をしている実績を持ちます。

授業内容

20世紀の音楽を通じて前衛音楽、現代音楽へとどう音楽が変化していったのかを考察します。

到達目標(この授業で何ができるようになるのか)

20世紀の音楽について自分の観点の軸を1つ持ち、自分自身の言葉によって論述できる様にします。

授業計画

第1回ドデカフォニー①:12音技法の発生と技法について説明します。
第2回ドデカフォニー②:シェーンベルク「ピアノ組曲 op.25」の分析を通じて12音技法について考察します。
第3回ドデカフォニー③ウェーベルン「ピアノのための変奏曲」「交響曲」の分析を通じて音色旋律などウェーベルンのドデカフォニーに対する姿勢を考察します。
第4回ドデカフォニー④ベルク「ヴァイオリン協奏曲」「ヴォツェック」の分析を通してベルクのドデカフォニーに対する姿勢を考察します。
第5回ドデカフォニー⑤デュティユー「メタボール」・兼田敏「パッサカリア」の分析を通して、12音技法のアプローチについて考察します。
第6回中世のモテットなどの分析を通じて音楽史上、数字によって管理された音楽について考察します。
第7回12音技法による作曲実習①
中間試験評価方法・評価基準
12音技法を用いて、各々の作品を提出する。セリーの組み立て方から、派生のさせ方、セリーの使用方法の理解度を判断し評価します。試験60%、平常点20%、出席20%
第8回移調の限られた旋法・不可逆リズムを通してメシアンの音楽語法について考察します。
第9回メシアン「音価と強度のセリー」ブーレーズ「ストルクチュール」の分析を通じてトータルセリエリズムについて考察します。
第10回ジョンケージのチャンスオペレーション、プリペアドピアノ作品を通じて、20世紀の前衛芸術について考察します。
第11回アイブス・ヴァレーズなどの作品を通じてアメリカの前衛音楽について考察します。
第12回ライヒ・アダムス・ライリー・久石譲やテープ音楽などの分析を通じてミニマルミュージックについて考察します。
第13回リゲティ、ポーランド楽派の楽曲を分析しミクロポリフォニー・音群作法について考察します。
第14回武満徹、西村朗、吉松隆などの邦人作品の分析を通じ、現代に通じる音楽語法について考察します。
第15回学期末試験:楽曲分析の実習、もしくは授業内で取り上げた20世紀の音楽語法を使用した実作を提出します。
期末試験評価方法・評価基準
楽曲分析の実習、もしくは授業内で取り上げた20世紀の音楽語法を使用した実作を提出し、新しい音楽技法についての興味や理解を評価する。試験60%、平常点20%、出席20%