尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2010年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

I. 迷走するサラバンド (広瀬正憲)

パート別ワンポイントアドバイス(フルート編/講師・野崎和宏)

野崎和宏曲名のサラバンドは、もともと古代~中世に起こり、バロック期に宮廷音楽や室内楽で、とても人気のあった舞曲ですが、その後も近代のドビュッシーなど多くの作曲家が様々な曲で、そのスタイルを多用してきました。

この課題の作曲者広瀬氏は、伝統的なサラバンドに更なる現代の感覚を盛り込んで、課題曲としての限られた演奏時間内に多彩な表現を要求する曲に仕上げておられます。

3/4 拍子部分(Prologue・[E]~[ I ]・Epilogue)のサラバンドという踊りの様式感を先ずしっかりと提示し、その3/4に挟まれる型で2度現れる複合拍子5/4の部分([A]~ [D]・[J]~[L])の曲想の変化をはっきりと打ち出す演奏をしてほしいと思います。
特に、急速なテンポの5/4拍子では、軽快な3と2の移り変わりに自在に対応するテンポ感と拍子感が必要です。

ピッコロ,フルートのパートでは、ユニゾン,オクターブでの動きが終始出てきますので、オーボエも含めたパート練習をみっちりやって、ユニゾンの音程を正確に合わせる準備をしておかなければなりません。

最後は、ピッコロが全くひとりになって曲を閉じますが、このオイシイ(オッカナイ?)ソロは、幸いにもピアニッシモでなくメッゾフォルテですから、けっして怖がらず、音色を大事に吹いて下さい。

【野崎和宏プロフィール】
桐朋学園大学を卒業後渡仏。7年間、パリを中心に活動。ヴルサイユコンセルヴァト アール、パリ・エコールノルマルにて研鑽を積み、バルセローナで名誉ディプロマを得る等、いくつかの国際コンクールに入賞。フェスティバル、国営放送等で 多くのコンサートを行った後帰国。300曲を超えるソロレパートリーを持ち、帰国後もソロや室内楽を中心にした演奏活動を続けている。同時に、後進の指導 にも力を入れ、コンクールの審査員、曲集・教本の編纂も手がけている。