尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2010年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

V. 吹奏楽のためのスケルツォ 第2番 ≪夏≫ (鹿野草平)

パート別ワンポイントアドバイス(ユーフォニアム編/講師・齋藤 充)

齋藤 充[1] : 11小節目では、響きが残らないように気を付けましょう。この曲では、ダブルタンギングが必須となります。最初は、ダブルタンギングでたくさんの息を送り 込むことを第一に考えて練習をして、慣れてきてから音の頭に意識をしてアクセントをつけるようにしてください。

[3] : アクセントが付いている音と、そうではない音を明確に吹き分けましょう。特に16分音符では、他の音に比べてより堅めでしっかりとしたアーティキュレーションが必要になります。

[7] : ここでは、方向性を考えましょう。52小節目から53小節目に向かうように、そのためにタンギングをする52小節目最後の音を強調するようにしてくださ い。53小節目のスタッカートを意識して、その小節の後半から新たな気持ちで吹いてください。54から55小節目にかけてがフレーズの頂点になるので、音 程がぶら下がってしまわないように。細かいユニットを理解することも必要ですが、それがまとまって音楽を形成しているということを忘れずに。

[13] : 89小節目などでは、1つ目の音に重みがあり、2つ目の音で響きが残りすぎないように気を付けてください。

[15] : テヌートが付いているのですが、打楽器が一緒ということもあるので、音を無駄に張りすぎないようにしましょう。

[16] : 最初の音は次の小節のアウフタクトのように、そして最初のフレーズは110小節目の1つ目の音までと考えることができます。そこまできちんと音を運んでく ださい。110小節目の2つ目の音から11小節目に向けて持っているように吹きましょう。このように、メロディを自分なりに解釈して吹かないと、ただの音 の羅列のなってしまうので注意が必要です。

[18] : アルトサックスやトランペットと一緒の動きをしているということを意識して、コンパクトなアーティキュレーションを心がけましょう。楽譜を守って、特にdim.に注意してください。

[19] : トランペットの甲高さをイメージして演奏し、そして、シンコペーションのパターンを意識しましょう。長い音やタイの付いた音で、少しスピード感のある息を使ってください。

【齋藤 充プロフィール】
1977年福島県生まれ。1999年国立音楽大学卒業。卒業時に矢田部賞を受賞。 1999年よりアメリカに留学、2001年ミシガン大学大学院修士課程修了。2001年よりノーステキサス大学大学院博士課程に在学し、現在博士論文作成中。
ユー フォニアムで1998年日本管打楽器コンクール、2003年フィリップ・ジョーンズ国際コンクール(フランス)、2004年レオナルド・ファルコーニ国際 コンクール(アメリカ)のすべてにおいて第1位受賞、トロンボーンでは2002年ニューヨークブラスカンファレンス金管五重奏コンクール第1位、2003 年国際トロンボーンフェスティバル四重奏コンクール(フィンランド)ファイナリスト等の受賞歴を持つ。国内外で多くのソロリサイタルを開催する他、読売新 人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会、NHK-FMリサイタル、東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→C、アメリカで行われたテューバ・ユーフォニア ムカンファレンス等に出演し、また東京交響楽団、ミシガン大学フィルハーモニーオーケストラ、ミュールーズ交響楽団、ノーステキサス大学金管バンド、各地 のアマチュアやスクールバンド等とコンチェルトを演奏している。ノーステキサス大学在学中には指導助手としてユーフォニアムと室内楽を教える。これまでに ユーフォニアムを三浦徹、渡部謙一、ブライアン・ボーマン博士、フリッツ・ケィンズィックの各氏に、トロンボーンをヴァーン・カーガライス、トニー・ベイ カー、デヴィッド・ジャクソンの各氏に師事。
2006年10月より日本に帰国してソロ活動の他、侍Brass、吹奏楽やオーケストラのエキストラ、室内楽演奏、管楽器と合奏の指導等で活動している。現在、尚美ミュージックカレッジ専門学校、国立音楽大学、国立音楽大学附属高等学校非常勤講師、KEI音楽学院講師。