尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

V.「薔薇戦争」より 戦場にて(山口哲人)

パート別ワンポイントアドバイス(トロンボーン編/講師・奥村 晃)

奥村 晃冒頭、3rdは力強く。ただ、力任せになると出だしの炸裂音しか聴こえなくなってしまいやすいので、重厚なサウンドをイメージしましょう。3小節目から、リズムの形を他パートとそろえましょう。また曲全体を通して、3連符単位の所と16分音符、8分音符単位の部分が混在していますので、その都度頭の中でのカウントの切り替えがスムーズに行くようにしておきましょう。特に8小節目や13小節目など、タイが絡んでくるような所はより正確なカウントが求められますので追求してみてください。

12小節目からの旋律、ffからのcresc.など大音量が求められますが、ユニゾンですのであまり頑張りすぎず、音色、音程を合わせることで効果的に大きく聴かせるようにしましょう。15小節目からのmarc.もキツさより重厚さを保ちましょう。

17小節目3拍目裏からの3rdはEuphとブレンドする音色で。18小節目の2ndはHrnとSaxの動きの途中からの参加になりますので、タイミング、音色ともに違和感が出ないよう気をつけましょう。

30~34小節目、36~40小節目は音程、cresc.dim.の形をしっかり揃えましょう。また、30、36小節目4拍目など遅れて聴こえやすいのでしっかりカウントしてジャストなタイミングで音が変わるように気をつけましょう。

45小節目、それぞれのパートでスラーのかかり方が互い違いになっています。その差をしっかり表現できるようにしましょう。

56小節目2拍目頭の8分休符をしっかり感じましよう。転びやすいポイントです。67小節目からgliss.が出てきます。どのパターンも行き着いた音だけが突出しやすいので、gliss.の最中をしっかりならしましょう。

67小節目の3rd、69小節目の2ndなどgliss.が不可能な所は、開始の音から行けるところまでgliss.し、行き着いた音だけ別けて吹くとうまくごまかせると思います。

72小節目3拍目からの2ndのgliss.は4拍目からの1stに受け渡すように。まるで1本で吹いているように聴こえるといいですね。75小節目の5拍目ですが、F管が付いている場合、3連符真ん中のB♭をF管の3ポジション(普段の3ポジションと4ポジションの間くらい)で取ると楽に吹けると思います。

77小節目からは重厚さを保ちながら、前向きに。83小節目からはブレスをうまくずらすなどして音と音の隙間が開きすぎないように、88小節目直前までcresc.と緊張感を持続させましょう。98小節目からの3rdは弦楽器のpizz.のイメージで。

【奥村 晃プロフィール】
長野県立上田高校を経て東京藝術大学音楽学部器楽科に入学。1995 年安宅賞を受賞して卒業する。同時に 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に入団し、1996年からは財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団に移籍し、現在に至る。これまで、1991年 第8回日本管打楽器コンクールトロンボーン部門入選、1997年には第14回日本管打楽器コンクールトロンボーン部門第1位を受賞し、同時に東京都知事賞、文部大臣賞も受賞する。