尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2014年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI 講師陣による課題曲講座

 

I. 最果ての城のゼビア (中西 英介)

パート別ワンポイントアドバイス(オーボエ編/講師・市原 満)

市原 満Allegro furioso(アレグロ、荒れ狂うように)と記された冒頭。作曲者自身が解説している劇的な物語の展開を予測させるかのような、激烈な表現ができるといいね。6+7連符で速い動きだけど、すべての音がクリアに聴こえるとバッチリだ。
まず、変ロ長調の音階を十分に練習し、テンポ ♩=120以上16分音符で楽にできるようにする事。Fのフィンガリングは左FキーとフォークFのどちらもよく練習しておこう。実際にどちらを使用するかは…、やりやすいほうで、ご自由に。

(運指[1] オクターブ上は+1st Oct.キー)。
運指

1小節と7小節は4拍目をしっかり捕らえることで他のパートとピタリ合うはず。7連符は3+4で分割して練習すること。
13~14小節は4拍目の頭を意識し、3/4の1拍目と3拍目の頭の音をしっかり捕らえればOK。ポイントの音符でタンギングすると良い練習になる。
記されているダイナミクスはpだけど、息の圧力がないとfuriosoの表現ができないので、必要以上に小さくしないこと(mp、いや、mfでもいいかもね)。クレッシェンドは1&7小節は4拍目、14小節は3拍目の最初からfのつもりで息を入れると激しさを表現できるね。

[A]からAndante con moto ♩=92ca.。アンダンテだけど「動きをもって」&92くらいでと指定されているので前向きな躍動感が欲しい。レガートが多いけどテンポ感は失わずに!
[B]の前3小節間はマルカートでクリアに。
39小節の下降形分散和音は「ソ-ミ-ド(#)-シ(♭)-ソ-シ(♭)-ド(♯)-mミ」の形で付点練習などリズムを変えてフィンガリング訓練をしよう。
E-C♯-B♭の3つの音をピックアップして練習するのも効果的。
[H]から♭6つ。変ニ長調と変ロ短調をしっかり練習しておこう。「D♭⇔E♭」は必ず左E♭キーを使い、「F」は原則フォークFを使うこと。

(運指[2] オクターブ下はハーフホール閉)
運指

[L]の下降形分散和音の練習方法は39小節と同様に。特に「E♭-C-A」と「C-A-F♯」の組み合わせは時間をかけてしっかり練習しよう。
[M]5小節目、D-E♭トリル後の「F」は、フォークFがいいかもね。

【市原 満プロフィール】

トランペットを北村源三、北川晋、故金石幸夫の各氏に師事。80年東京芸術大学音楽学部別科修了。同年オーボエに転向。似鳥健彦氏に師事した後、81年ドイツに留学。ベルリンでハンスイェルク・シェレンベルガー(ベルリンフィル首席)、ミュンヘンで故マンフレッド・クレメント(バイエルン放送響首席)の各氏に師事。86年帰国後、多数のリサイタル、ソロコンサートを開催。NHK-FMリサイタル出演等ソロの他、木管五重奏団「アマデウス・クインテット」を主宰、活発に演奏活動を行っている。また全国各地で、吹奏楽コンクール、アンサンブル・コンテスト等の審査員や吹奏楽講習会、オーボエクリニックの講師を務める他、「バンドジャーナル・MANちゃんの木管アンサンブルの楽しみ(現在連載中)」の連載等執筆活動も行い、多方面で活躍している。
玉川大学芸術学部講師、尚美ミュージックカレッジ専門学校講師、日本オーボエ協会常任理事。

市原満公式ホームページ:http://ichihara-man.com/