尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2012年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

II. 行進曲「よろこびへ歩きだせ」(土井康司)

パート別ワンポイントアドバイス(ホルン編/講師・並木博美)

並木博美イギリスの作曲家エルガーの「威風堂々第4番」のような優雅な美しいマーチのようです。特に冒頭のリズムの演奏法はとても参考になると思いますので音源を探して勉強してみましょう。

冒頭2小節目からある八分音符のテヌートは、音が短くならないように十分な長さでという意味で、マーチ自体が重いイメージになってしまわないことにも気をつけたいところです。
アウフタクトの十六分音符と1拍目の四分音符とか、1拍目の裏の十六分音符と2拍目の八分音符が1つのかたまりと考えてリズムを打つようにするとはっきりしたリズム感が生まれます。3・5・7小節目の四分音符は「パーン」というように響きをつけましょう。

8小節めのスタッカートの付いた2つの八分音符は「パン」というように発音して次の音の発音の直前まで舌は下に置いた状態にして余韻も付いた丸い音で演奏しましょう。

27小節の2つ目の八分音符はB♭のコードに収まるように1st&3rdのDと2nd&4thのB♭と同様に音程が上がらないように常に気をつけましょう。

[B] からはシンコペーションなので、最初の八分音符のスタッカートを短かく演奏して四分音符との間にすき間を作り、四分音符に小さなアクセントを付けるとリズム感が明瞭に伝わり音楽に動きを与えます。1つ1つのハーモニーをじっくりとお互いに正しいピッチと音量のバランスをとりしっかりハモッた音で演奏出来るようにパートや合奏練習で組み立てて行きましょう。

58小節アウフタクトから1stは4小節間、3rdは2小節間途中まで主旋律ですし、2nd&3rd&4th は全体を盛り上げる働きのフレーズですのでメロディーと同等の強さで演奏しましょう。

90小節から出てくる2ndの実音Gは、E♭のコードなので第三音と考えチューナーより高くならないように注意して演奏をしましょう。

練習記号 [E] 以降もホルンパートの中に出てくるGは同様に注意しましょう。またその部分のハーモニー1つ1つを合わせていき、次にゆっくりハーモニーの流れを作りながら音程やバランスの調整をしていきましょう。

108・109小節の1stの動きは少しはっきり目に聴こえるように演奏しましょう。

練習記号 [G] からのシンコペーションの音程合わせと同じ音型の動き同士集まって音合わせや吹き方合わせが必要です。

140小節から1st&3rdは、ob.・cla.3rdとともに同じ声部です。メロディーラインやリズム形などとバランス良く綺麗に絡み合う表現を目指しましょう。

148小節の二拍目から1st&3rdのフレーズは曲の終結部に持って行くために大切な音の動きですので、全体の中での音の動きが聴こえるバランスで入り、150・151の2小節でクレッシェンドすると効果的です。ただし音質が崩れないように気をつけて。

156小節から出てくる16分音符2つには息をしっかり吹き込んで音が聴こえるように練習しましょう。

【並木博美プロフィール】
1953年生まれ。武蔵野音楽大学・同大学院修了。ホルンを薗清隆、田中正大、H.ブラーデルの各氏に師事。アンサンブルの為の編曲等を多数手掛ける。現在、東京佼成ウインドオーケストラ、東京アーバンブラス・東京アートノームブラス所属。