尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

IV. 行進曲「希望の空」(和田 信)

パート別ワンポイントアドバイス(ユーフォニアム編/講師・齋藤 充)

齋藤 充[冒頭]
出だしは休符で遅れてしまわないように気を付けましょう。3小節目から4小節目に向かっていくイメージで。

[B] 
4小節フレーズを意識して演奏しましょう。ここでも、休符で出だしが遅れてしまわないように。24、28小節目の2拍目の音が短くなりすぎないように。マルカートと書かれているので8分音符が長すぎず、かつ8分音符や4分音符が短くなりすぎないように気を付けましょう。29小節目からは雰囲気を変えて柔らかい音色で、そしてクレッシェンドで音がつぶれてしまわないように。33小節目はアクセントがあるのでくっきりと。

[C] 
トロンボーンの明るいはっきりとした音色をイメージして。ユーフォニアムは響きが残りやすいので注意しましょう。37小節目の2つ目の音のタイミングはそろいにくいので注意しましょう。4小節フレーズを感じて、4小節目に向かっていくように。45小節目からは木管楽器にとけ込む柔らかい音で。ここでは8小節フレーズを感じるほうがよいかもしれません。

[D] 
63小節目はテンポから外れてしまいやすいので注意が必要です。テヌートでも練習してみてください。CとEsの間でリップスラーになります。テンポ内でスムーズに音が変わることができるように、速いリップスラーを習得してください。

[E] 
Bより1段階強くなっていることを意識してください。81小節目は低い音で鳴りにくいので、低音練習をきちんとしてください。また、ここも遅れてしまいやすいので、テンポ内でブレスを取ることができるように練習を重ねましょう。

[H] 
柔らかい音で演奏しながらも、はっきりとしたタンギングで入ってきましょう。タイが間延びしやすいので注意してください。また、できれば8小節フレーズのような長いラインを意識しましょう。最後の音は第3音ですので、音程に注意が必要です。

[ I ] 
低い音から始まるので、多くの低音練習が必要になります。高音域に比べて低音域は鳴りが浅く聞こえてしまいがちです。また低音は高音に比べて反応が鈍いことがありますので注意してください。122小節目のような符点が付いたリズムが正しく取ることができるように、メトロノームで分割をして遅いテンポから丁寧に練習してください。

[J] 
ここではffからfになっているので、少しリラックスして余裕を持って演奏してください。比較的高い音があり上ずりやすい音がありますので注意が必要です。F、Fes、Es等が高くなりやすい音です。ここでも4小節フレーズを意識してください。

[K]
[J] より1段階強くなっています。より元気にはっきりと、豊かな音色で。

[L] 
柔らかい音色で、でも方向性を失わないように。そして、ここでも音程に注意。162小節目からは他の楽器との掛け合いであることを意識して、休符の後の出だしが遅れないように気を付けましょう。

【齋藤 充プロフィール】
1977年福島県生まれ。1999年国立音楽大学卒業。卒業時に矢田部賞を受賞。 1999年よりアメリカに留学、2001年ミシガン大学大学院修士課程修了。2001年よりノーステキサス大学大学院博士課程に在学し、現在博士論文作成中。
ユー フォニアムで1998年日本管打楽器コンクール、2003年フィリップ・ジョーンズ国際コンクール(フランス)、2004年レオナルド・ファルコーニ国際 コンクール(アメリカ)のすべてにおいて第1位受賞、トロンボーンでは2002年ニューヨークブラスカンファレンス金管五重奏コンクール第1位、2003 年国際トロンボーンフェスティバル四重奏コンクール(フィンランド)ファイナリスト等の受賞歴を持つ。国内外で多くのソロリサイタルを開催する他、読売新 人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会、NHK-FMリサイタル、東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→C、アメリカで行われたテューバ・ユーフォニア ムカンファレンス等に出演し、また東京交響楽団、ミシガン大学フィルハーモニーオーケストラ、ミュールーズ交響楽団、ノーステキサス大学金管バンド、各地 のアマチュアやスクールバンド等とコンチェルトを演奏している。ノーステキサス大学在学中には指導助手としてユーフォニアムと室内楽を教える。これまでに ユーフォニアムを三浦徹、渡部謙一、ブライアン・ボーマン博士、フリッツ・ケィンズィックの各氏に、トロンボーンをヴァーン・カーガライス、トニー・ベイ カー、デヴィッド・ジャクソンの各氏に師事。
2006年10月より日本に帰国してソロ活動の他、侍Brass、吹奏楽やオーケストラのエキストラ、室内楽演奏、管楽器と合奏の指導等で活動している。現在、尚美ミュージックカレッジ専門学校、国立音楽大学、国立音楽大学附属高等学校非常勤講師、KEI音楽学院講師。