アンサンブル講座
佐藤正人先生によるアンサンブル講座。バンド指導者が日常的に活用できる知識を網羅!

はじめに
現在、全国多くのバンド指導者から「生徒数の減少で部員が集まりにくい」「部員が入らなくて小編成しか組めなかった」という声をよく聞きます。生徒の絶対的人数の減少は全国的傾向ですが、これまでのような大編成のシンフォニックな演奏から、小・中編成に演奏の主流が移りつつある日本のスクールバンドにとって「今後のバンドの指導や運営法を考えること」は早急に対応すべき大きな課題です。その解決策の中で注目されているのがアンサンブル活動です。
小編成の特徴でもある、お互いのコミュニケーションが取りやすいという利点を活かしながら、個人の音楽的レヴェルの向上を目指して指導する上で、基本的な奏法を確立することはもちろんですが、パートやセクションでのアンサンブルを重視することがポイントになるといえます。
合奏もアンサンブルの延長ですし、各自がアンサンブルで注意したことを合奏で生かして演奏すれば、一段とレヴェルの高い音楽が見えてくることでしょう。また、工夫次第で、小編成でも、多くの形態のアンサンブルを組める可能性があります。最近はアンサンブルのレパートリーも数多く紹介されているので、生徒にたくさんの形態でアンサンブルを体験させることによって、きっと合奏では味わえない、新しい管楽器の魅力が発見できるでしょう。
この講座は、スクールバンドや各地の吹奏楽団の指導にあたっているバンド指導者が、日常的に活用できるよう、アンサンブルの指導に必要な知識をできるだけ網羅して作成しました。このテキストが、各地で頑張っている顧問の先生や生徒たちの悩みをひとつでも解決する糸口になってくれることを心から願っています。(佐藤正人)