尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2008年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

III. セリオーソ(浦田健次郎)

パート別ワンポイントアドバイス(ユーフォニアム編/講師・齋藤 充)

齋藤 充[この曲では、たくさんの低い音が使われています。低い音を美しく響かせるためには、口の中を広げて、ゆっくりの息を多め に使うようにしましょう。「オー」と言いながらため息をつくような息で吹くと上手く演奏できることと思います。決して、つぶれたような平べったい音になら ないように。

[D] からの速いパッセージは、一つ一つの音がはっきりと聞こえるようにゆっくりとスラーで練習するのはもちろんですが、ゆっくりのテンポでタンギングを使って 練習することも必要です。タンギングを使って練習することにより、それぞれの音をしっかりと感じ取ることが出来るからです。タンギングで練習する際に、譜例のように2つずつ練習することも大変効果的です。いずれの場合にも、f の豊かな音で練習しましょう。特に、低い音ほど多くの息を使うように心がけて下さい。

譜例: [D] の3小節目の練習の方法

[G] からは、テンポに気を付けて下さい。どうしてもタイでつながっている音で遅れてしまいがちなので。また途中で弱くならないように。この5小節間はff を保って下さい。

[H] からですが、Fisの音に入ってからディミヌエンドになっています。Fisの音に向かって少しクレッシェンドをするつもりで吹いて下さい。

この曲では、数カ所にHの音が使われています。この音を吹くためには、2・4番ピストン(又は1・2・3番ピストン)を押すことになります。この際には管が長くなるので、それだけ多くの息が必要になるということを覚えておいて下さい。

【齋藤 充プロフィール】
1977年福島県生まれ。1999年国立音楽大学卒業。卒業時に矢田部賞を受賞。1999年よりアメリカに留学、2001年ミシガン大学大学院修士課程修了。2001年よりノーステキサス大学大学院博士課程に在学し、現在博士論文作成中。
ユー フォニアムで1998年日本管打楽器コンクール、2003年フィリップ・ジョーンズ国際コンクール(フランス)、2004年レオナルド・ファルコーニ国際 コンクール(アメリカ)のすべてにおいて第1位受賞、トロンボーンでは2002年ニューヨークブラスカンファレンス金管五重奏コンクール第1位、2003 年国際トロンボーンフェスティバル四重奏コンクール(フィンランド)ファイナリスト等の受賞歴を持つ。国内外で多くのソロリサイタルを開催する他、読売新 人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会、NHK-FMリサイタル、東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→C、アメリカで行われたテューバ・ユーフォニア ムカンファレンス等に出演し、また東京交響楽団、ミシガン大学フィルハーモニーオーケストラ、ミュールーズ交響楽団、ノーステキサス大学金管バンド、各地 のアマチュアやスクールバンド等とコンチェルトを演奏している。ノーステキサス大学在学中には指導助手としてユーフォニアムと室内楽を教える。これまでに ユーフォニアムを三浦徹、渡部謙一、ブライアン・ボーマン博士、フリッツ・ケィンズィックの各氏に、トロンボーンをヴァーン・カーガライス、トニー・ベイ カー、デヴィッド・ジャクソンの各氏に師事。
2006年10月より日本に帰国してソロ活動の他、侍Brass、吹奏楽やオーケストラのエキスト ラ、室内楽演奏、管楽器と合奏の指導等で活動している。現在、国立音楽大学附属高等学校非常勤講師、KEI音楽学院講師、2008年4月より東京ミュー ジック&メディアアーツ尚美、国立音楽大学非常勤講師。