尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2009年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

I. 16世紀のシャンソンによる変奏曲(諏訪雅彦)

パート別ワンポイントアドバイス(ホルン編/講師・並木博美)

並木博美この作品はバロックから古典までの作風がちりばめられているのですが特にその基調となるバロックの作品をいくつか聴いてみると勉強になるでしょう。

練習記号[A]・[B] は2nd・3rd claとともに1・2Hrが同様の動きをしていますので音程と音色を良くあわせましょう。
27小節目のD durのコードは第3音が1st cla・1st Flにあるのでハーモニーピッチと音量バランス、音色を良くブレンドしquasi lontano(ほとんどかすかに)演奏しましょう。

34 小節目からの1st Hrは最初の主題を演奏する事になります。よく歌って下さい。36小節第4拍つまり斜線のあとからはメロディーに対する和声の部分になります。木管群とよ く合わせましょう。40小節目は特にGのピッチを持つ楽器が多いので銘々が正しいピッチでとれるようにしましょう。
2nd HrのDは1st Fl・2nd claと一緒です。高くならないように気をつけましょう。

練習記号[E] は四分音符にスタッカートが付いていますので8分音符の長さで「タン」と余韻付きの発音が出来るようにかつおなかを使ってはっきりとした音で演奏しましょう。

47小節目1st Hrの装飾音符は短前打音ですので1拍目のビートより少しだけ前に出してくっきり聴こえるように演奏しましょう。[F] の1st Hrの動きはTrpの4th的な働きがあるのではっきりと聴こえるように。

51小節目の1+2Hrは2nd cla・3rd trpと同じ動きでメロディーの活気を与えるリズム(八分音符)が書かれているので特にはっきり目に演奏します。

53・54小節は2nd・3rd Hrは前打ちの楽器群に対するあいだのリズムをBsn・A.cla・Bass cla・Eupと共に繋いでいるのでリズム感を失わないようにコンビネーションを整えましょう。

練 習記号[G] は57・58の2拍目まではホルンセクションに与えられたメロディーの変奏部分です。柔らかく、美しく、やさしく愛を込めて (teneramente)58小節目のアウフタクトからの四分音符をいかに歌うかで素敵に聴こえるようになります。いろいろ考えてみよう。

[G]~ [H] は3声が自分たちだけでなく演奏しているすべての楽器同士(スコアをよく読んで確かめておきましょう)で美しく絡み合うようなバランスと歌い方、音程、音 色を揃えましょう。63小節目の装飾音符(後打音)は1st Flと共に四分音符3つ目の最後に16分音符が2つとして入れるようにします。

練習記号[H] はお互いに同じ音程、音色感となるよう出来るだけ近づけましょう。お互いによく聴き合うと少しずつ寄ってきます。
練習記号[ I ] からCodaの前までは各パートがアンサンブル全体(特にclaパート)に関わってきます。細かく動くところは少しはっきり目に息を入れてよく合わせて吹くように練習しましょう。

120・121小節のハーモニーの移り変わり、特に121小節の3拍目の1st・2ndの8分音符単位の変化を美しい音色で、正しい音程で聴かせられるようによく合わせましょう。

【並木博美プロフィール】
1953年生まれ。武蔵野音楽大学・同大学院修了。ホルンを薗清隆、田中正大、H.ブラーデルの各氏に師事。アンサンブルの為の編曲等を多数手掛ける。現在、東京佼成ウインドオーケストラ、東京アーバンブラス・東京アートノームブラス所属。