尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2010年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

I. 迷走するサラバンド (広瀬正憲)

パート別ワンポイントアドバイス(ユーフォニアム編/講師・齋藤 充)

齋藤 充[冒頭] : あくまでも、木管楽器のサポート的な役割なので目立ちすぎないようにコンパクトな音で演奏しましょう。8小節目からは長い音にcresc.がありますが、 センスの悪い後押しにならないようにしましょう。そのためには、長い音の頭で必要以上に音が弱くならないように、そしてcresc.しすぎないように注意 してください。11小節目の32分音符は、ダブルタンギングが必要になると思います。この3つの音ではcresc.しないように楽譜を注意深く読んでくだ さい。11~12小節目はワンフレーズを意識して、そして高い音で音程が上ずらないようにチェックしてください。

[A] : トランペット3番と分奏をして、響きが残りすぎないように合わせましょう。18小節目などの動きは、音の実態が伝わるように短くなりすぎないように、そして、下行でのcresc.なので少し多めにやりましょう。

[B] : アウフタクトの3連符は当てすぎないように、そして小節の頭に頂点がくるのではなく、音が育っていくイメージでespress.をしましょう。

[C] : 低音域なので、きついタンギングを使わないように気を付けてください。
[D] : 36小節目の長い音がフレーズのゴールと思って演奏しましょう。この時、トロンボーンがきちんと聞こえるようにdim.をしてください。また、スラーの切 れ目で音楽が止まってしまわないように。39小節目からはシンコペーションのリズムがあるので、全てがアクセントでも長い音やタイでつながった音のほうが より強調されるべきです。

[E] : ここでも低い音域なので、音質などに気を付けて、ゆっくりの息ときつくないタンギングで吹きましょう。
[F] : dim.があるところは緊張が開放されるイメージで、でも4小節フレーズをのイメージを忘れずに。
[G] : アクセントが書いてありますが、曲想を考えて音型を決めましょう。
[H] : 長い音できちんと歌っているように表現してください。ここでも、Fの緊張が開放されるように演奏しましょう。

[ I ] : サラバンドの特徴である1拍目以外に強調がくるということを考えたフレーズを作りましょう。81小節目は2拍目に、82小節目は2拍目裏に、83小節目は3拍目に重点を置き演奏してみましょう。

【齋藤 充プロフィール】
1977年福島県生まれ。1999年国立音楽大学卒業。卒業時に矢田部賞を受賞。 1999年よりアメリカに留学、2001年ミシガン大学大学院修士課程修了。2001年よりノーステキサス大学大学院博士課程に在学し、現在博士論文作成中。
ユー フォニアムで1998年日本管打楽器コンクール、2003年フィリップ・ジョーンズ国際コンクール(フランス)、2004年レオナルド・ファルコーニ国際 コンクール(アメリカ)のすべてにおいて第1位受賞、トロンボーンでは2002年ニューヨークブラスカンファレンス金管五重奏コンクール第1位、2003 年国際トロンボーンフェスティバル四重奏コンクール(フィンランド)ファイナリスト等の受賞歴を持つ。国内外で多くのソロリサイタルを開催する他、読売新 人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会、NHK-FMリサイタル、東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズB→C、アメリカで行われたテューバ・ユーフォニア ムカンファレンス等に出演し、また東京交響楽団、ミシガン大学フィルハーモニーオーケストラ、ミュールーズ交響楽団、ノーステキサス大学金管バンド、各地 のアマチュアやスクールバンド等とコンチェルトを演奏している。ノーステキサス大学在学中には指導助手としてユーフォニアムと室内楽を教える。これまでに ユーフォニアムを三浦徹、渡部謙一、ブライアン・ボーマン博士、フリッツ・ケィンズィックの各氏に、トロンボーンをヴァーン・カーガライス、トニー・ベイ カー、デヴィッド・ジャクソンの各氏に師事。
2006年10月より日本に帰国してソロ活動の他、侍Brass、吹奏楽やオーケストラのエキストラ、室内楽演奏、管楽器と合奏の指導等で活動している。現在、尚美ミュージックカレッジ専門学校、国立音楽大学、国立音楽大学附属高等学校非常勤講師、KEI音楽学院講師。