尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI講師陣による課題曲講座

 

II. 天国の島 (佐藤博昭)

パート別ワンポイントアドバイス(テューバ編/講師・国木伸光)

国木伸光作曲者の解説によると、題名になっている「天国の島」は、北海道北西部に位置する人口数百人の小さな島「天売島」のことで、作者はその島で一年間中学校の音楽教師をやっていたそうです。
その時に、何にとって「天国」だと感じたのでしょうか?そこに住んでいる人かも知れません、動物か  もしれません、また植物かもしれません。
この曲を演奏するにあたり、場面のイメージを持って演奏する事はとても大切な事ではないでしょうか。
是非想像力を膨らませて下さい。

冒頭からAの4小節間は裏拍に8分音符がありますが、8分休符ではブレスを取らず1拍前にブレスをして 息を沢山吸う様に心掛けましょう。
∧のアクセントは>のアクセントよりも、息のスピードをより早く&発音をよりクリアにすることを意識し、 強調しすぎる事に気を取られすぎて、音の響き&音程感が無くならない様に注意して下さい。

[B] アクセントは決して破裂音にならない様、しっかり響きを出してからデクレッシェンドするように心掛け ましょう。

[C] 2小節目はpになっておりますが、単に弱くではなく響きのある音で表現したいです。
まずはゆっくり練習し、息の流れ(使い方)を意識してきれいにスラーがかかる様にしましょう。
3小節目のフレーズの終わりにスタッカートがありますが、ここも音を止めたりせず響き&音程が聴こ える様に注意しましょう。

[D] 1小節前の16分音符は、上記同様にゆっくり練習して息の使い方を確認しましょう。
5小節前からは、しっかりブレスするのを忘れずにたっぷりとって、一つ一つの音をクリアに演奏しま しょう。
Dからは音符と音符の間に少し隙間を作るつもりでクリア&硬めに演奏すると良いでしょう。(短すぎるのは良くありませんが・・・)

[G] 5小節前からはしっかりとブレスをとり、一つ一つの音をクリアに演奏しましょう。
スタッカート・アクセントは音が短くなりがちなので、音を止めたり破裂音にならないように注意して下 さい。
1小節目からの16分音符のスラーは、8分音符に向かって息の量を増やしていくつもりで吹くときれい にスラーがかかります。
5小節目からの2分音符は豊かな響きを持って、Trb&Eupとのハーモニーを意識しましょう。

[H] 9小節目からのメゾ・スタッカート(スタッカート テヌート)は、一つ一つの音に隙間を空けるつもり で、テヌートに気をとらわれ過ぎずにst.Bassのpizz.をイメージして演奏しましょう。

[ I ] シンコペーションの音の立ち上がりがぼやけないようにし、2小節目4拍目の16分音符は短くなり過 ぎず、息をどんどん入れてクッシェンドするつもりで演奏しましょう。
4小節目からはテンポが速くなり遅れがちになります。8分音符を意識してしっかりビート感を出す様に しましょう。

[J] 1・4・5小節目の16分音符は、短く輪郭を出そうという意識よりも響きを出すイメージで演奏します。
その際のタンギングは、TuよりもDuで発音してみましょう。息が入りやすく、よりクリアに演奏出来るはずです。

【国木伸光プロフィール】
北海道生まれ。10歳よりトロンボーンを始め、13歳からテューバを始める。高校在学中、ハーヴィー・G・フィリップスコンクール、アンサンブル部門に於いて 第1位を獲得。高校卒業後、東京コンセルヴァトアール尚美(現・尚美ミュージックカレッジ専門学校)に入学。専門・音楽社会研究・ディプロマの各コースに進学。卒業演奏会に出演。
卒業後、フリー奏者として、オーケストラ、 ブラスアンサンブル、ミュージカル等にて活動中。スタジオ録音(TV・CM等)、各種イベント(世界都市博プレビュー等)をはじめとし、さまざまなジャンルに於いて活動している。NHKの人気番組、『おかあさんといっしょ・ファミリーコンサート』に出演。 1997年、静岡市に於いて、デュオリサイタルを行い好評を博す。 2000年、韓国 済州島アンサンブル・フェスティバル に招待され、コンサートを行い好評を得る。また、同フェスティバルに於いて行われた国際コンクールの審査員を務める。 テューバを佐野日出男・多戸幾久三の両氏に師事。
現在、ブラスアンサンブル・ルスティーク、VIVID BRASS TOKYO、 The Premire Brass Japan 、TUBA GROUP S's、TADウィンドシンフォニーのメンバーとしてクラシックからジャズ・ポップス・ラテンなど、ジャンルにとらわれず 演奏活動を行っている。 2011年度より尚美ミュージックカレッジ専門学校講師。