尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2014年度全日本吹奏楽コンクール課題曲のすべて

SHOBI 講師陣による課題曲講座

 

I. 最果ての城のゼビア (中西 英介)

パート別ワンポイントアドバイス(トロンボーン編/講師・奥村 晃)

奥村 晃冒頭〜
山型アクセントの音ははっきり固めに欲しいですが、アタックの音だけでなく、しっかり音程が感じられるようにしましょう。2、8小節目の2拍目のアクセントの長い音は、少し重みを感じて。コントラバスもその音はpizz.からarcoに変わっていますのでそういう音色のイメージがわかりやすいかもしれません。

[A]〜
音程は当然ですが、メロディのフレーズをしっかり意識し、6/8拍子を感じながら演奏しましょう。ただ棒吹きになってしまわないように。頭の中で細かくカウントする事で音の切り替わりや息継ぎのタイミングが合わせやすくなると思います。31小節目はその2小節半前から始まるホルンからの同じリズムをしっかり感じ乗り遅れないようにしましょう。

[B]〜
39小節目の音の処理のタイミング、形は他のパートと合わせておきましょう。41〜43小節目は一息で演奏するとよいと思います。

[C]〜
45、46小節目は一音ずつ段階的に大きくしていきましょう。

[D]〜
まずアクセントを外してアーティキュレーション通りに演奏できるように練習し、正確に軽やかに演奏できるようになったら、アクセントの音だけ少し強めに息を吐く感じで吹くとうまくいくと思います。

[E]〜
66小節目、タイのあとのリズムがずれてしまいやすいので、常にスネアを聴きながら頭の中で細かくカウントをとっておきましょう。

[F]〜
83、84小節目はトランペットとの掛け合いですが、音域も低く16分音符をしっかり出そうとしすぎると大きい2拍目めが遅れて、その拍から出るTrp.との噛み合わせがうまくいきにくくなります。16分音符を省いて残りの音「タッタターー」を正確にはめられるようにしておきましょう。

[G]〜
後半の伸ばしは勿論ですが、前半の短い音も、何の和音かしっかり伝わるようにしたいですね。86〜92小節目はまずはゆっくりなテンポでテヌートで、88、92小節目もmfからのcresc.がきちんと表現できるようにゆっくりから丁寧に練習しましょう。

[H]〜
ffmpからの長いcresc.ですが、105小節目から入ってくるパートもmpスタートになっていますので、前半はほとんどcresc.せず、105小節目以降から本格的にかけ始める感じでよいかと思います。

[I]〜
117小節目からのこまかいダイナミクスのうねりを効果的に聞かせられるとよいですが、120小節目までの比較的細かい音符の動きの部分が、特定の音だけ突出したり、アタックがきつすぎたり、逆にあとぶくれになったりしてしまうとうねりの緊張感がなくなってしまうので録音するなどして確認しながらパートで揃えてみてください。ロングトーンのcresc.、dim.の練習のように、ノータンギングで形を揃えるのも有効だと思います。121小節目以降のfpからのcresc.は、場合によってはpに落ちた時にブレスをして、次のfpや、[J]のffへはブレスを取らずに入った方がよい場合もあります。

[J]〜
できるだけ均等にクリアに。

[K]〜
3rdトロンボーンの3小節間のタイはノーブレスでは厳しいと思いますが、行き当たりばったりでなく、他の楽器の動きのタイミングに合った、目立ちにくそうな場所を探して決めておくといいと思います。

[L]〜
毎回毎回のcresc.を揃えることと同時に、どれだけレガートに演奏出来るかが、曲の雰囲気を左右するポイントになります。ノータンギングでできるだけ繋がるように練習、それから、グリッサンドになってしまう部分だけ軽くタンギングして、ナチュラルスラー(リップスラー)と同じように出来るよう練習しましょう。

[M]〜
154小節目以降は2ndを軸として音色、音程、音量のバランスをとりましょう。2ndはEuph、Tubaとしっかり合わせておきましょう。

【奥村 晃プロフィール】
長野県上田高校を経て東京藝術大学音楽学部器楽科に入学。1995年 安宅賞を受賞して卒業する。同時に東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に入団し、1996年からは財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団に移籍し、現在に至る。これまで、1991年 第8回日本管打楽器コンクールトロンボーン部門入選、1997年には第14回日本管打楽器コンクールトロンボーン部門 第1位を受賞し、同時に東京都知事賞、文部大臣賞も受賞する。


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