尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

2017年度 課題曲のすべて メニュー

課題曲のすべて

I. スケルツァンド(江原 大介)
<課題曲1>フルート編

パート別ワンポイントアドバイス(フルート編/講師・野崎和宏)

野崎和宏まず、どの課題曲においても曲全体の構造をよく知り、それぞれの部分でのPicc., Fl.の役割を考えて必要な音質、発音、その他のテクニックの準備をしておくことが大切です。

導入部の21小節間(曲頭〜[B]の前まで)は、聴く人の気持ちを一気に掴めるように、とても鮮やかに明瞭な発音を心がけてください。[A]からは、分母が四分音符の拍子の間に6/8拍子が顔を出して拍子とリズム感のスリリングな面白さを演出します。更に[B]が近づいてくると、分母四分音符の拍子が4、3、2拍子と切迫して[B]から始まる主題の登場に期待感をつのらせます。その効果を最大限に出せるように、走ったり緩んだりしないように気をつけ、全員が一丸となって拍子の変化をしっかりと感じます。[B]直前のrit.して伸ばす音符の長さは正確にして、次とのメリハリを効かせます。21小節目の1小節で、完全な♩=152のテンポの躍動感に乗せて、いよいよ[B]から主部に突入します。

[B]〜47小節目([D]の前)までの主部は、まずFl., Ob., Cl., Sax.で第1テーマが提示されます。27〜29, 32〜33小節Picc., Fl.1,2は、華やかな音色で指定された強弱の変化も充分につけてください。33小節4拍目からは、メロディックに歌い、36小節3拍目のウラのシンコペーションと37小節前半の解決音形は、他の楽器とともにコード進行を意識します。[C]から第1テーマが再び繰り返されます。

[D]に入ると、一転して静の部分が訪れます。テンポはAndantinoになり、A.Sax.が8小節、続いてCl.1が次の8小節の情感あふれる旋律を奏でます。60〜61小節のFl.1,2は、Bsn., Bar.Sax.とともに静かに和声付けをしますので、ヴィブラートは極力控えめに!
63小節4拍目ウラのアウフタクトでガラリと一変させて、[E] Strepitoso(にぎやかに、猛烈に)。

Tempo ♩=152に戻ります。67小節Picc.3拍目ウラの前打音付き八分音符は、Perc.2 (Tambourine)とピッタリのタイミングで切れ味鋭く、[F]からの4小節、【譜例】の連続は繰り返すうちに、少しづつ四分休符がつまって、追いたてるようにテンポが速くなりがちです。正確なテンポをキープします。

fl_01_01.png

85〜87小節は60〜61小節と同じく、終止形のコード進行を意識します。[G]から第1テーマが再現、[H]から、その主旋律にPicc.も加わり、[I]のフィナーレに向かって更に盛り上がっていきますので、100小節のdim.は、あまり大袈裟でなくてよいと思います。[I]に入ると一段とテンポアップ(♩=160)して爽快に曲を閉じます。

【野崎和宏プロフィール】
桐朋学園大学を卒業後渡仏。7年間、パリを中心に活動。ヴルサイユコンセルヴァトアール、パリ・エコールノルマルにて研鑽を積み、バルセローナで名誉ディプロマを得る等、いくつかの国際コンクールに入賞。フェスティバル、国営放送等で多くのコンサートを行った後帰国。300曲を超えるソロレパートリーを持ち、帰国後もソロや室内楽を中心にした演奏活動を続けている。同時に、後進の指導にも力を入れ、コンクールの審査員、曲集・教本の編纂も手がけている。

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