尚美ミュージックカレッジ専門学校 管弦打楽器学科
管弦打楽器学科[2年制]
音楽総合アカデミー学科管弦打楽器コース[4年制]

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【在学生レポート】「サイトウキネンフェスティバル:青少年のためのオペラ」 に参加しました。

文:山崎亜里(アカデミー学科 トランペット専攻)

私は、サイトウキネンフェスティバル 青少年のためのオペラ ロッシーニ作曲「セビリヤの理髪師」の公演に参加させていただきました。

サイトウキネンオーケストラは、日本の代表的な音楽学校である桐朋学園の創設者のひとりであり、偉大な教育者であった故斎藤秀雄教授の没後 10年にあたる 1984年9月、彼の弟子である指揮者の小澤征爾氏と秋山和慶氏の呼びかけにより、斎藤氏の教えを受け、現在では世界各地で活躍している音楽家100余名が日本に集まりコンサートを行ったのが基礎になっています。

そうして毎年長野県の松本市で開催されています。「青少年のためのオペラ」はサイトウキネンフェスティバルの演奏会プログラムのうちの一つです。メンバーは音楽を学んでいる学生で構成されていて、小澤征爾音楽塾で一緒だった方々もいました。

私達オーケストラはオーケストラピットで演奏しました。私にとってピットでの演奏は2回目の経験でした。リハーサルではすぐに歌とオケの合わせが始まりました。今回指揮者は中国の方でしたが、リハーサルの時から小澤征爾氏の指導を受けることができました。

「音楽というものは恐れてはいけない。イントネーションが合わないとかそういうことを気にして怖がっちゃいけないよ!!」「みんなはコメディーをやっているんだから、演奏し終わったらニコニコしなきゃ!!」

小澤氏のその言葉を聞いてから、なんだかオーケストラがいきいきしてきた感じがしました。

本番は8月30日と31日の2日間で4回公演。長野県の中学1年生が観客でした。
そして小澤氏も4公演とも客席で私たちの演奏をじっと聴いていてくださいました。本番を重ねるごとに集中力も高まり、役者さんとオーケストラが一体となっていくのを感じました。

オペラは、歌とオーケストラのバランスや台詞の合間の演奏のタイミングがとても難しかったです。しかし、とても勉強になりました。前よりも、一つ一つの音を確実に当てようという集中力が養われたと思います。
多少緊張もしましたが、中学生のみんなに楽しんでもらいたい!!!喜んでもらいたい!!そんな気持ちでいっぱいでした。
4公演とも盛大な拍手が起こり、音楽の素晴らしさを肌で体験できました。

オフの日はプロのオーケストラメンバーの方々のリハーサルを見学させていただきました。マーラーの交響曲第5番を聴いたのですが、とてもサウンドが厚く、鳥肌がたちました。あの時聞いたサウンドは一生忘れないでしょう。
そして何より再び小澤氏の下で音楽を学べたことがとても嬉しかったです。

これからもいろんな方に刺激を受け、たくさんのことを吸収していきたいです。
お世話になった方々、本当にありがとうございました。

【在学生レポート】「小澤征爾音楽塾 オペラ・プロジェクト VII」オーケストラに参加しました。(2)

文:山崎亜里(アカデミー学科 トランペット専攻)

私は 2006年7月12日〜 26日まで小澤征爾音楽塾オーケストラに参加しました。
メンバーは音楽を学んでいる日本と中国の学生が中心でした。過去 6 回の公演ではオペラを取り上げてきたそうですが、今年は交響曲でした。曲はマーラーの交響曲第2番ハ短調「復活」です。

神戸セミナーハウスの合宿では初日からティム・モリソン氏の指導によるレッスンが始まりました。簡単な英語しか聞き取れず、話しかけて下さってもそれに答えられなかったりと、会話でとても苦労しました。
しかし、レッスンでは隣で吹いてくださったり歌って教えていただいたのでとてもわかりやすかったです。特に p の時の発音・メロディーの歌い方・リズム・イントネーション・音量などとても勉強になりました。

3日目に小澤氏と金管セクションのリハーサルが行われました。
私は今までにないくらい緊張しました。あの世界的に有名な小澤氏が目の前にいるということが夢のようでした。リハーサル中は一語一句も聞き逃さないよう神経を集中!!!!
小澤氏は「ここは angel のように」「Happy な音で」などとわかりやすい表現を使って指導してくださいました。顔の表情で音楽を表現していて、吹いてるうちに小澤氏の世界に引き込まれました。70歳とは思えないほどパワフルでとても若々しかったです。

4日目から全員でのリハーサルが始まりました。どのパートもとても素晴らしく、聞き惚れることもありました。
私が特に苦労したのが1楽章最後に出てくる p のフレーズでした。
しかし新日本フィル首席の服部孝也先生にご指導していただき、練習を重ねる度に私の心の中の不安要素が段々なくなり演奏がとても楽しくなっていきました。

こうして迎えた愛知県芸術劇場での初本番。拍手喝采でとても気持ちが良かったです。

オフの日はトランペットの仲間で京都巡りをしたり、ラッパアンサンブルをやったり。毎日笑って過ごしていた気がします。
そして京都コンサートホール、アクトシティ浜松、サントリーホールと本番をこなしていくごとに度胸がつき、また達成感で胸がいっぱいになりました。
トランペットのメンバーはとても面白い人達ばかりでした。中国人の子とは漢字を紙に書いて簡単な英語を使って会話をして仲良くなれました。
小澤征爾氏のもとで音楽を学べた事は私の財産です。あの素晴らしいサウンドをいつまでも忘れることなくこれからの演奏活動に繋げていきたいです。
そして英語を勉強して国境を越えていろいろな方と交流を深めたいと強く思いました。
今回推薦して下さった宮澤聰宏先生にとても感謝しています。
お世話になった皆様本当にありがとうございました。

■小澤征爾音楽塾 ホームページ
http://www.ongaku-juku.com/

【在学生レポート】「小澤征爾音楽塾 オペラ・プロジェクト VII」オーケストラに参加しました。(1)

文:中嶋洋子(アカデミー学科 トランペット専攻)

今回、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトに参加させて頂きました。
オーケストラの構成は各学校の音大生・卒業生からなり、また中国から数十人の参加もあり、私にとって何もかもが初めてで最初はすごく不安でした。

初日から 5 日間は、神戸の合宿場にてリハーサルをしました。
トランペットはパートも決まってなく、初日にパート内でオーディションをし、私のパートはオフステージで吹く、バンダのパートでした。
今回の曲は、マーラーの交響曲第二番ハ短調「復活」で、指揮者はあの、小澤征爾さん。小澤さんのもとで吹けるなんて幸せだ、ただそれだけでした。

リハ初日のセクション練習、私は一楽章から四楽章まで休みだったので皆さんの演奏を聴講することが出来ました。
最初は音程が合わないとか多少のズレなんかもありましたが、練習する回数・合わせが増えていく度に、各パートではもちろん、音楽に、曲になっていくのがわかりました。
私が一番好きだったのは、金管低音のハーモニー、今でも耳に残っています。

神戸から京都・名古屋・京都・浜松・東京と、移動など結構ハードだったんですが、休みの日は打ち解けてきたメンバーと共に、楽しい日々が過ごせました。
今回は4回の本番があったんですが、本番の回数が増えるごとにオケ全体の息も揃ってきて、日に日に上達していくのがわかりました。
本番はオフステージで私は裏でモニターを見ながらの本番だったんですが、これもまたいい経験をさせて頂きました。
ステージに乗るのは、五楽章終わりごろで、それまでずっと待機で、舞台裏から小澤さんの表情・オケの皆さんの表情を見ると、みんな真剣そのものでした。
ステージにのると、満席の会場を見るだけで涙がでてきそうになり、演奏が終わった直後の歓声、鳴り止まない拍手、これもまた初めてのことで感動です。

バンダだったからよくわかる裏で動いているスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

2週間という、私にとって長くもあり、短かった音楽塾、貴重な経験をさせて頂き、また今回のメンバーに出会い、そして小澤さんのもとで演奏できたことに深く感謝しています。
ありがとうございました。

■小澤征爾音楽塾 ホームページ
http://www.ongaku-juku.com/

【在学生レポート】「WASBE2005」に参加しました。

文:鶴田 灯(アカデミー学科 打楽器専攻)

WASBE2005(12TH INTERNATIONAL CONFERENCE)でSINGAPOREに行ってきました。

WASBEとは2年に1度ある世界規模の吹奏楽大会で、今年はシンガポールで開催されました。7月10日から16日まで毎日、朝から夜にかけて世界各地の小学生バンドから一般・プロのバンドまでたくさんの演奏会があります。
日本からは洗足音大と東京佼成ウインドオーケストラが演奏しました。

私が参加したのは、IYWO(International Youth WindOrchestra)という、世界各国からオーディションに合格した18才〜25才までの若者のバンドです。参加国は香港、マレーシア、タイ、日本、アメリカ、カナダ、シンガポール、韓国、スイス、ドイツ、スペイン、オーストラリアの12カ国で61人のバンドです。日本からは9人参加しました。

指揮者はスイスのフェリックスと作曲家の伊藤康英さんで、曲目は「Al Fresco」「Concerto for Brass Quintet&WindOrchestra」(ボストンブラスの方をゲストに招いて)、「Korean Dances」「Sinfonia Singaporiana」(伊藤康英作曲・世界初演)、「Get Well,Maestro」の5曲を演奏しました。

毎日、朝から夕方まで個人練習や合奏があり、夜はみんなで演奏会に行きます。日が経つごとに友達がたくさんでき、英語が話せない私にはゆっくり説明してくれました。英語は話せないけど、移動中のバスの中ではみんなでホルストの第1組曲を大合唱して盛り上がりました(笑)

今回、WASBE(IYWO)に参加して一番心に響いたのは、言葉は通じなくても音楽で通じ合えたことです。ひとりひとり吹き方も考え方も言葉も性格も違うけれど、曲の中で「一つになろう」というメッセージが音で伝わってきました。そしてビックリしたのは、ソロの時のアピール力(表現)が素晴らしかったことです。

WASBEに参加して、このページには書ききれないくらいの思い出ができました。参加できて本当に良かったです。そしてシンガポールで出会ったみんなを忘れません!!