楽器別ワンポイントアドバイス – ホルン編

2026.05.28

ホルンのための、ワンポイントアドバイス!

ホルンを演奏するうえで、必要だと思ったことをまとめてみました。参考にしてみてください。

楽器を吹く前に…

①深呼吸をして、ストローをくわえて息を出すように口を整えて息を出します。タンギングはしません。そして、次のチェックをしてください。

  • 一定に出せていますか?
  • 息が揺れていませんか?
  • 息を出しながら、口内の容積や口の形が変っていませんか?

当てはまるなら、そうならないように繰り返してみましょう。そして、スムーズな息の出し入れを身につけましょう。

②次に、マウスピースでロングトーン(5秒くらい)をします。ここでも、タンギングはしません。Bの音を出します。先にチェックした呼吸を使いロングトーンをします。

  • 一定に出せていますか?
  • 音が揺れていませんか?
  • 音を出しながら、口内の容積や口の形が変っていませんか?

これらが当てはまらないように、音を出します。

③次に、Bの音からポルタメント(トロンボーンのスライドをゆっくり動かすように、滑らかに音を繋げる)で音をゆっくりと上下に移動します。上に移動するには、口内を「o」から「he」に、下げるには「o」から「ho」に変化させませす。同時に舌が移動している事を確認しましょう。高音域へ移動するには口内を狭く、低音域へは口内を縦長にします。

ここまでは、そんなに長くしなくても良いと思います。身体の状態を確認する感じです。
日により調子が変化すると思いますが、調子が良ければ、もしくは良くなれば、次のステップに進みます。

ホルンを温めよう!

さあ、ホルンで演奏していきましょう。譜例【A】を見てください。

最初のスラーでの息のスピードを、2小節目のタンギングをした時も崩さないようにし演奏しましょう。タンギングは「Du」「Lu」といった柔らかいタンギングを目指してください。
音色、音質、音量が一定で演奏出来ていますか?これらが一定になるよう演奏しましょう。
1人で演奏する時は、3小節間を一度歌い音程を確認します。その後、演奏してみましょう。
2人で演奏する時は交互に演奏し、お互いの演奏を確認して良い点、改善点を話してみましょう。

楽譜はE-durで終わっていますが、ここから上行して演奏出来る調の一つ先まで挑戦してみましょう。最終的には、その先のB-durまで行けるように頑張ってみてください。高音域は、息の圧力、アパチュアの状態が適した状態であること、口内は「he」と発音している状態を目指します。


譜例【B】も【A】と同じ息の流れで演奏します。そして、口の中が「e-u-o-u-e」と変化するように演奏しましょう。
低音域では、唇を突き出さないようにし、舌が下がり、下顎も下がって口内が広がるように意識してみましょう。授業中にあくびを我慢する時や、うがいをする時と似ている状態かもしれません。
それから、どうしても唇が低音域で突き出てしまう場合は、先に譜例【C】に取り組んでみても良いかもしれません。
譜例【B】は、リップスラーでも、運指を使ってもどちらでも良いです。
そして、慣れてきたらパターンを変化させ、音域を広げてみましょう。


譜例【C】では、ベンディングに挑戦です。ベンディングとは、指を使わずに音をポルタメントで半音下げることです。
強制的に倍音に無い音を出すので、ベンディングした音の音色は良くはなりませんので、ご注意ください。
もし音色が良く響く音になったら、そのアンブシュアがその音に適したアンブシュアかもしれません。
では、始めてみましょう。
最初の2拍で音程を覚え、3~4拍目で「u-o」や「o-ho」などと口内の容積を変化させて、音程を変化させます。
4拍目から次の小節へは、ベンディングの状態をキープしながら運指を変えます。
2小節目の音が、良く響いた良い音になれば成功です。
ここでも、出来る音域まで下げて演奏できるようにしましょう。


譜例【D】では、エアアクセントに挑戦します。
エアアクセントは、タンギングをせずに息のスピードや圧力を急激に変化させてアクセントを表現する技術です。
短めなクレッシェンドーデクレッシェンドにならないようにしましょう。色々な音域で挑戦してみてください。


さあ、あとはタンギングやリップスラー、エチュードなどに取り組んでみてください。
演奏する上で重要なのは、細かな演奏の違いを出すことの出来る演奏技術です。
次に、音楽的素養。これは、沢山の演奏家の音楽を聴いて、色々な表現方法を見つけましょう。
このワンポイントアドバイスは、一例です。自分に必要なことを見つけ、改善していくように頑張ってください。


伊勢 久視

管弦打楽器学科 講師

Profile

尚美学園短期大学、東京コンセルヴァトアール尚美、東京藝術大学音楽学部別科、ウィスコンシン州立大学マディソン校にて、ホルンを南浩之、大野良雄、澤敦、守山光三、ダグラス・ヒルの各氏に師事。アジアユースオーケストラにて、マイロン・ブルーム、ダグラス・ヒル、マーティン・ハックルマン、トーマス・ベーコンの指導を受ける。第6回宝塚ベガ音楽コンクール室内楽部門入選。タッドウインドシンフォニーメンバー。アンサンブルヴェルヴ主催。演奏や指導の活動のほか、作曲・編曲も行う。