堤有加さんからコメントをいただきました。

＜このアルバムの聴きどころについて教えてください＞
キーボーディストのアルバムならではだと思うのですが、ピアノ・オルガン・シンセなど様々な音色を使ってレコーディングした、多彩なサウンド感を楽しめるのが聴きどころだと思います。楽曲はフュージョンが多いのですが、様々なジャンルを融合したジャンルなので1枚を通して飽きることなく聴けると思います。
幼少期からエレクトーンを習っていて、尚美ミュージックカレッジ専門学校では電子オルガンを専攻し4年間学びました。エレクトーンという楽器柄、たくさんの音色を出すことができるので、元々作曲したデモの時点でサックスやギターをフィーチャーした楽曲を書くことも多いのですが、今回のアルバムに収録した曲もキーボードプレイに偏ることなく、様々な楽器にスポットを当ててレコーディングしています。
参加ミュージシャンもとても素晴らしい実力派ミュージシャンが勢揃いなので、どんな楽器の人にも聴き応えがあり楽しんでもらえる作品だと思います。

＜アルバム作り（曲作り）で大変だった点はありますか？＞
今回の作品は私にとって初のフルアルバムで、企画からレコーディングブッキング、全国流通まで全て自分自身で行いました。
これまでの音楽活動の中で出会った方々から多くのヒントをいただきながら、資金面ではクラウドファンディングを行い、サウンド面では長年憧れていたキーボーディストの篠田元一氏に監修していただき、発売に向け個人レーベルの立ち上げも行いました。
企画から発売まで通常よりも時間はかかりましたが、多くの方に知ってもらうきっかけになって良かったです。またこれまでレコーディングの場面しか見えていなかった私にとっては、一つの作品が完成するまでにたくさんの人が関わっているのを身をもって知ることができ、非常に勉強になりました。より裏方の方へリスペクトを持って仕事をすることができるようになるよい機会だったと思います。

＜高校生に向けてメッセージをお願いします＞
SHOBIでの学生時代は、私にとっては新しいことの連続でとても刺激的な毎日でした。先生や先輩から多くのことを吸収し、様々なことに影響されて書いた学生時代の曲も今回のアルバムに収録していますが、当時から大事に育ててきた曲を作品として残すことができたのはとても嬉しいことです。在学中は音楽漬けの毎日でしたが、卒業してからが本当の意味での音楽生活の始まりで、現場へ出てみて少しずつ経験を積み始めることになります。演奏以外の役立つ授業も多く、スタートラインに立つための準備をしてくださっていたんだなと実感しています。いざ仕事を始めると目の前の現場の準備に追われてしまうことも多く、自分の好きな音楽だけを聴き、追求する時間が取れなくなってしまうこともあります。存分に好きな音楽をやり込める、高校生そしてSHOBIでの在学期間は、人生の中でも貴重な時間だと思いますので、悔いなく音楽と向き合って過ごしてくださいね。